ロジクール、無線マウス/キーボードの接続を暗号化するLogi Bolt対応製品を国内投入

ロジクールは9月6日、同社の新ワイヤレス通信技術Logi Bolt（ロジボルト）を搭載した法人向けPC周辺機器「フォービジネス」シリーズを発表した。ビジネス向けの製品群となり、大塚商会やアスクルなど、同社の法人販売ルートを通じて提供される。発売日は9月16日から順次。販売価格帯は1,210円～30,800円前後の見込み。

「フォービジネス」シリーズ。Logi Boltという名称は“ネジのボルトで強く結びつける”という意味を込めているという

Logi Bolt（ロジボルト）採用のマウス/キーボード

「フォービジネス」シリーズは、Bluetooth Low Energyの技術をベースにした次世代の通信プロトコル「Logi Bolt」（ロジボルト）を採用したPC周辺機器シリーズ。現行のUnifying（ユニファイング）と同じサイズの小型USB Type-Aレシーバーは、対応する最大6台のデバイスに接続できる。

Logi BoltはUnifyingからセキュリティ性が高まっていることが特徴。Logi Boltは、Bluetooth Low Energyをベースに、連邦情報処理標準（FIPS）に準拠したBluetoothセキュリティモード1、レベル4に基づいて設計されている。Logi BoltレシーバーとLogi Bolt対応製品の接続は暗号化され、セキュリティの問題でBluetoothの使用が社内で許可されていない企業も導入できるとした。

また、より安定して接続できるようにもなったといい、BluetoothによるPCとの接続や、USBレシーバーを使ったワイヤレス接続など従来の一般的な無線プロトコルと比べて、多くのケースで平均遅延を最大1/8に抑えたとした。

今回登場した「フォービジネス」シリーズは、コンシューマ向けに販売されているデバイスの通信に、UnifyingではなくLogi Boltが採用されている。基本的にハードウェアはコンシューマ向けとほぼ同じだが、キーボード製品で絵文字専用キーやミュート設定・解除キーの追加といったカスタマイズがなされている。

マウス3製品、キーボード2製品。Unifyingとの互換性はなし

「フォービジネス」シリーズのラインナップは、マウス製品が「MX MASTER 3 アドバンスドワイヤレスマウスフォービジネス」「MX Anywhere 3 コンパクトパフォーマンスマウスフォービジネス」「ERGO M575 ワイヤレストラックボールフォービジネス」の3種類。

キーボード製品が「MX KEYS アドバンスドワイヤレスイルミネイテッドキーボードフォービジネス」「ERGO K860エルゴノミックスプリットキーボードフォービジネス」の2種類。

これらに加え、キーボード「KX800」とマウス「MX MASTER 3」、パームレストのセット製品「MX KEYS コンボフォービジネス」が、国内向けに初めて提供される。

Logi Bolt接続デバイスは、まずはビジネス向けの「フォービジネス」シリーズで採用されるが、今後コンシューマ製品の一部にも展開される予定。なお現行のUnifyingとの互換性はなく、例えばLogi Bolt対応のUSBレシーバーで、Unifying対応デバイスと接続することはできない。ただし製品はLogi Bolt USBレシーバーによる接続のほか、Bluetooth Low Energyでの接続をサポートするため、Bluetoothによる接続は従来通り行える。

各製品の発売日と参考価格は下記の通り。「K860 フォービジネス」を除き、いずれのデバイスもWindows, Mac OS、iPadOS、Chrome OS、Androidに対応する。「K860 フォービジネス」はWindowsおよびMac OSのみに対応する。