吉高由里子主演のTBS金曜ドラマ『最愛』(10月スタート、毎週金曜22:00~)に薬師丸ひろ子、及川光博、光石研、田中みな実が出演することが4日、発表された。

  • 左から光石研、薬師丸ひろ子、及川光博、田中みな実

本作は、殺人事件の重要参考人となった女性実業家と、彼女を追う刑事、彼女を支える弁護士の3人を中心に、15年前のとある失踪事件から現在の連続殺人事件へと繋がる謎に迫る完全オリジナルのサスペンスラブストーリー。

実業家の主人公・真田梨央役の吉高由里子、事件を追う捜査一課の刑事・宮崎大輝役の松下洸平、梨央の会社の法務部に所属する弁護士・加瀬賢一郎役の井浦新に続き、このたび重要キャスト4人が決定した。

梨央の母で「真田ホールディングス」代表取締役社長・真田梓(さなだ・あずさ)役に薬師丸ひろ子、梨央が社長を務める「真田ウェルネス」の専務・後藤信介(ごとう・しんすけ)役に及川光博、梨央の父・朝宮達雄(あさみや・たつお)役に光石研、殺人事件を追うフリーのノンフィクションライター・橘しおり(たちばな・しおり)役に田中みな実という顔ぶれだ。

金曜ドラマ『アンナチュラル』(2018年)で主人公の母親役を魅力的に演じた薬師丸ひろ子。NHK連続テレビ小説『エール』(2020年)や『あまちゃん』(2013年)、平成25年度文化庁芸術祭で優秀賞を受賞した『こうのとりのゆりかご~「赤ちゃんポスト」の6年間と救われた92の命の未来~』(2013年)などさまざまな作品に出演し、幅広い役どころで主演も助演もこなしている。本作で演じる真田梓は梨央の母であり、「真田ホールディングス」の社長。夫・達雄とは梨央が3歳の時に離婚し、不動産やホテル事業を次々成功させて「真田ホールディングス」を成長させてきた。明るい性格で周囲をひきつける力があるが、事業拡大のためには手段を選ばない一面もある。

今年デビュー25周年を迎え、さらなる存在感と輝きを放ちながら数々のヒットドラマに出演している及川光博。日曜劇場『ドラゴン桜』(2021年)では最終話目前で主人公を裏切る教頭、『半沢直樹』(2013年、2020年)では主人公のピンチを救う同期役を演じたが、はたして今回は味方か、それとも敵か? 及川が演じる後藤信介は、梨央の祖父の代から「真田ホールディングス」に仕えてきた古参社員。努力家で専務にまでなり、梨央の祖父からは子会社である「真田ウェルネス」の後継者の座を約束されていたが、それを梨央に奪われてしまう。莫大な投資がいる製薬事業に力を入れる梨央に対し後藤は堅実な保守派で、対立関係にある。

年に10本を超えるテレビドラマに出演し、映画や舞台、CMにも引っ張りだこの光石研。金曜ドラマ『Nのために』(2014年)では、湊かなえのミステリアスな世界観の中で主人公の父親役を好演した。本作で演じるのは梨央の父親・朝宮達雄。梓と離婚後、梨央を連れて地元・岐阜に戻り、縁あって再婚。大学の陸上部男子寮の寮夫をしながら梨央を育ててきた。誰に対しても分け隔てなく接し、優しさと厳しさを併せ持った、周囲からの信頼も厚い人物である。

アナウンサーから女優業へと活動の幅を広げ、さらに人気を集めている田中みな実は、初主演映画「ずっと独身でいるつもり?」が今年11月に公開を控えるなど、その活躍がますます注目されている。ゲスト出演した金曜ドラマ『俺の家の話』(2021年)では、素朴な農作業着とナチュラルメイクが話題を呼んだ。本作で演じるのは、フリーランスのノンフィクションライター・橘しおり。曲がったことが嫌いで、負けず嫌い。大手新聞社の記者だったが、忖度なしの記事を書きたくてフリーになった。そんな彼女が追っているのが真田グループの闇。梓や梨央に執拗につきまとい、封印されていた梨央の過去も探っていく・・・。

■薬師丸ひろ子
以前お仕事をさせていただいた新井プロデューサー、塚原監督と再びご一緒できるということで、どんな世界を繰り広げてくださるのだろうかとワクワクしています。そして、またそこに参加させていただけるということで、ラッキーだなと思いました。この作品は、台本を読んでいるということを忘れるくらい、まるで小説を読んでいるような感覚で「誰が犯人だろう」と、サスペンスの醍醐味を味わわせていただいています。 初めてご一緒させていただく俳優陣の皆様との掛け合いが楽しみなので、みんなで最後まで元気に笑って走り抜けたいです。

■及川光博
久しぶりにサスペンスだなと。しばらくそういった作品に出演していなかったので、ちょっとワクワクしています。いただいた役は“ミステリアス”ということで、いつもとは違った私をお楽しみいただければ。名付けて「不気味ッチー」。 台本は先が読めないゾクゾクする展開で、複雑な過去と現在が絡み合いながら「次が早く見たい!」という引きの強さがあるのではないかと思います。 松下さんは以前共演したことがあるのですが、吉高さんや井浦さん、初共演の方も多いのでとても楽しみです。出会いとそこから生まれる空気に触発されたり、共鳴し合いたいなという気持ちです。

■光石研
久しぶりにこのチームとお仕事ができるということで、すごくうれしかったです。「出してください」と何度も言い続けてみるものだなと(笑)。 新井さん、塚原さんを筆頭にこのチームの作品は、毎回日常から始まりながらも徐々に暗雲が立ち込めてきて、それがサスペンスになったりラブストーリーになったりと・・・毎回それが楽しみ。今回もその辺に転がっているような日常から始まり、それがどこへ転がっていくのか。それは僕ら演じる側も楽しみだし、視聴者の皆さんにも楽しんでいただけたらと思います。 吉高さんとは10数年ぶりの共演ですごく久しぶり。松下くんも久々の共演になるんですけど、2人とも僕を揺さぶってくるんじゃないかと不安ですね(笑)。 今回も何やらいい役をいただけたので、頑張り過ぎず悪目立ちしないようにこの作品の中にすんなりと入っていけたらと思います。

■田中みな実
会社員として勤めていた局のドラマ作品に出演できることを感慨深く思います。物語の展開が目まぐるしく、早く先々の台本を読みたくてうずうずしています。自身の役柄に関しては、序盤はあまり出てこないのでまだ掴み切れていないというのが正直なところ。塚原監督には「極力、田中みな実っぽさをそぎ落としたい」と言われているので、意識的にそぎ落としていかなければな・・・と思っています(笑)。とにかく色気を出さないように! 座るときは足を広げ、カメラの持ち方ひとつとっても荒々しく! と、普段の自分との対極を求められているようです。真相究明に躍起になる様や、取材対象に向かっていく気迫のようなものを感じる芝居ができればと思っています。 クランクイン前なので、今はカメラの扱い方や、記者の方々のリアルを研究中です。

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