Logitechは9月1日、Bluetooth LE Secure Connectionsでマウスやキーボードの安全なワイヤレス接続を確保する「Logi Bolt」を発表した。ビジネスを対象に、Logi Bolt USBレシーバー、対応するマウスやキーボードを提供する。
高度なセキュリティが求められるビジネス環境では、ワイヤレス・マウスやキーボードを接続する従来のペアリング方法では不安が残る。例えば、2.4GHz帯無線を使用するマウスやキーボードの接続を乗っ取って任意の操作を可能にする脆弱性(MouseJack)が2016年に報告された。コロナ禍を経て、リモートで働くワーカーが増加する中、扱いやすいワイヤレス・マウスやワイヤレス・キーボードをセキュアな接続で使用するニーズが高まっている。
Boltは、Bluetooth Low Energy Core Specification 4.2で導入されたセキュリティを採用している。Bolt対応のキーボードまたはマウスとBolt USBレシーバーとの組み合わせでLE Secure Connectionsの接続になる。これはSecurity Mode 1-レベル4の接続で、鍵交換に公開鍵暗号方式を使用しており、堅固なペアリングを実現する。
Bolt USBレシーバーは、オフィスのような無数の無線で混雑してノイズの多い環境でも、最大10メートルの範囲で、最大6台の対応機器とのドロップオフのない安定した接続を提供できる。また、従来の一般的な無線プロトコルと比べて、多くのケースで平均遅延を最大1/8に抑えられるという。
Bluetooth技術に基づいたBolt対応の周辺機器は、Bluetooth LE 4.0以上のホストとも接続できる。Bluetoothの直接接続ではセキュリティがSecurity Mode 1-レベル3になる。接続は暗号化され、6桁のパスキーの入力が求められる。
「Logi Bolt USB Receiver」(USB Type-A)は14.99USドル。Bolt対応の機器として「ERGO M575 Wireless Trackball for Business」「MX Anywhere 3 for Business」「MX Master 3 for Business」「MX Keys for Business」「ERGO K860 Split Keyboard for Business」などがラインナップされている。
従来のBluetooth接続が認められないビジネス環境でもワイヤレス接続を利用できるようにするために、Bolt USBレシーバーはBluetoothベースではあるものの、エンドツーエンドのクローズドな仕組みになっている。サポートするのはBolt対応機器のみ、他のBluetooth機器とはペアリングできない。