コロナ禍で自炊を始めてみたものの、再び飽きて最近ご無沙汰だった筆者。しかしある商品をきっかけに、第二次自炊ブームが再燃した。その商品は、味の素より発売されている調味料「Bistro Do」。どうも見慣れない商品だと思ったら、今年になって販売が始まったばかりだという。なるほど、道理でまだあまり評判を聞かないわけだ。しかし、これは今後大きな話題になるに違いない。そう言い切りたくなるほど、味のクオリティは高かった。

忙しい社会人や学生の時短レシピとして大いに活用をオススメしたい「Bistro Do(ビストロ ドゥ)」。今回は前回に引き続き、残り2つのバリエーションを試してみたので、さっそくご報告しよう。

味の素の新商品「Bistro Do」って?

まずは改めて「Bistro Do」についておさらいしよう。

味の素はこれまで、中華風の「Cook Do(クック ドゥ)」、韓国風の「Cook Do コリア!」、そして和風の「Cook Do きょうの大皿」を販売してきたが、今回、初の洋食風の調味料として開発したのが「Bistro Do」だ。

コロナ禍で自宅時間が増え、外食の機会は激減した。その反動もあってか、自炊するようになった人は一気に増加。「Bistro Do」は、そんな状況下でも家庭の食卓に華を添えようといったコンセプトで生み出された新商品である。

実際、「外食で食べるような料理を自宅で食べたい」というニーズは多いようで、筆者もまさにそのひとりだった。だからこそ、料理一年生が自力では絶対に作れないようなイタリアン料理などが「Bistro Do」で簡単に作れたことには本当にビックリしたものだ。

現在、販売されているのは、前回作った「Bistro Do 鶏のブラウンソース」と「Bistro Do 鶏のトマトクリーム」、そして今回作ろうと思っている「Bistro Do 豚のアンチョビガーリック」「Bistro Do なすのボローニャ風」の計4種類となっている。

さて、前置きがながくなったが、そろそろ調理に取り掛かろう。

まずは「豚のアンチョビガーリック」から!

まずは「Bistro Do 豚のアンチョビガーリック」から。うーん、アンチョビかぁ。料理初心者はなかなか手を出しにくい食材だが、調理の仕方がわからないというだけで、もちろんお店で食べる分には大好きである。

用意するのは、

  • 豚ロース肉(とんかつ・ステーキ用) 3枚(約300グラム)
  • ブロッコリー 1個(約200グラム)
  • 小麦粉(大さじ1)

いや~、相変わらず用意するものが少なくて助かる。調理時間の目安は7分だそうだ。

下ごしらえとしてはまず、豚肉を1.5センチ幅にカットし、小麦粉をまぶす。ブロッコリーは小さめの一口大に切り分けよ、とのことだ。柔らかく仕上げるコツとして、茎に切り込みを入れるといいらしい。

そして、熱したフライパンに大さじ1杯分の油を入れ、中火で豚肉を焼く。焼き色がついたらひっくり返して、もう片面も焼き色がつくまで火を入れる……と。こんな感じかな。

そして、ここでブロッコリーを加えるらしい。ん? 下茹ではしないのか? あっ、なるほど、だから小さめにカットしたのか。では、指示どおりブロッコリーを投入。ていっ。

このまま蓋をして弱火で3分間、蒸し焼きにする……と。

よし、3分経過。いったん火を止め、「Bistro Do」を加えたあとで再び火をつけ、中火でササッと混ぜ合わせれば良いそうだ。

これをお皿に盛り付ければ、完成!

今回も簡単、かつ短時間で出来上がったが、味はどうだろう。

ではさっそく、いただきます!

……笑えるほど美味い(笑)。アンチョビ特有の豊かな風味が感じられるうえに、ガーリックもしっかりと効いている。材料的にも、ちょうどバーニャカウダソースのような味をイメージしてもらえればいいと思う。癖になる美味しさで、これはご飯やお酒も進むだろう。

そしてブロッコリーの歯ごたえもちょうどいい。ブロッコリーは普段、茹でたり蒸したりして食べることが多いが、今回の蒸し焼きはごりごりしたブロッコリーの食感がよりダイナミックに楽しめる。豚肉とブロッコリーというシンプルな構成だが、食べごたえは抜群だ。

唯一気になった点といえば、おそらく大人から子どもまで幅広い年齢層が楽しめるよう、万人受けする味になっているという点だろうか。「もっとガーリックが効いていてもいい」「もっとアンチョビの塩っ気やくさみがほしい」という人もいるだろうから、そのあたりは好みに応じてアレンジすると良さそうだ。個人的には、唐辛子や黒胡椒を足してアクセントをつけるといいかもしれないと思った次第である。

「なすのボローニャ風」は唐辛子でアレンジ!

では続いてはこちらの「Bistro Do なすのボローニャ風」。要するに、ボロネーゼのパスタのように、トマトのミートソースがベースになっていると思われる。

用意する材料は、

  • ナス 中サイズ2個(約160グラム)
  • パプリカ(赤)1個(約150グラム)
  • 豚ひき肉(約200グラム)

こちらの調理時間の目安は9分。「Bistro Do」のなかでは長いほうだが、普通に考えればそれでもかなりの時短料理である。ナスは1センチ幅、パプリカはひと口大に切ろう。

まずは熱したフライパンに油を大さじ2杯入れ、ナスを中火で3~4分炒める。焼き色がついたらひっくり返し、両面が焼けたら一度お皿によけるべし、とのことである。

うっ……すでに美味そうだが、続けよう。

今度はひき肉を中火で炒めるということだが、今回はさきほどの教訓を活かし、ちょっとアレンジしようと思うので、ここで唐辛子を投入したい。それっ。

ひき肉に火がとおったら、先ほど炒めたナスと、パプリカを投入。ここでも輪切りの唐辛子を追加してみよう。こんな感じかな。

そのあとは蓋をして、2分間蒸し焼きにするそうだ。

ここで一度火を止め、「Bistro Do」を投下。

最後に再び火をつけ、手早く混ぜ合わせてフィニッシュ!

唐辛子の辛そうな香りも漂ってきて、これは美味そうだ。さっそくお皿に盛り付けて……

完成。まずはナスからいただきます!

うおぉ……たまらなく美味い!

濃厚な肉の旨みと、トマトや香味野菜の凝縮された味わいが相まって、これは絶品! 唐辛子もピリッと効いており、狙いどおりの大人味に仕上がった。ナスはトロトロ食感で、味が中まで染み込んでいてうんま~い!

シャキッとした食感の残ったパプリカもソースによく合う。パプリカの甘みとトマトソースの甘みがリンクしているとでも言おうか。そこに辛味の効いた肉の旨みが加わって、こりゃたまらん……!

簡単な素材を使って、初心者でも手早くお店の味を再現できる「Bistro Do」。やはりこれは、自炊に革命を起こしうる優秀さである。

というか、そもそも「Bistro Do」や「クック ドゥ」を始め、食品メーカーが出している調味料全般が今やものすごい進化を遂げ、どれもハイレベルな次元へ到達しているのではないだろうか。

そんな仮説を検証すべく、今後も各社がリリースしている調味料をあれこれと試しながら、その深い懐を探っていきたいと思う。ということで、今しばらく「第二次自炊ブーム」にお付き合いいただきたい。