お台場エリアの一角に、広大な売り場面積を誇る「東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店」が2021年8月24日から9月5日までの期間限定でオープンしている。店内にはズラリと並んだ東京2020公式ライセンス商品の数々。取り扱い点数は約2,300種類にも達するという。そこで現場の担当者に、売れ筋商品などを聞いてきた。

  • 東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店が13日間の期間限定でオープンしている。営業時間は10時~20時まで

■関連アイテムが勢揃い

新橋駅から、新交通ゆりかもめ(豊洲行)に乗車。レインボーブリッジを渡る頃には、右手にトライアスロンの会場となったお台場海浜公園、左手には選手村のある晴海ふ頭が見えてくる。さて、東京国際クルーズターミナル駅(旧駅名:船の科学館駅)で下車すると、目の前に広がったのは「2020 FAN PARK」。車椅子バスケットボール体験、ボッチャ体験、競技用車いす体験など、東京2020大会を体験できるコンテンツを用意したスポットだ。

  • 東京国際クルーズターミナル駅に隣接する2020 FAN PARK(江東区青海1-1)。写真はWEST GATEからの眺め。なお入場は都内在住者のみ、かつ事前予約が必要となっている

その2020 FAN PARK内に設置されたのが、東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店。売り場面積が2,000平米もある広い店内は、東京2020大会ルックデザインで美しく装飾されている。

  • 東京2020オフィシャルショップ ファンパーク。細長い2棟が連結している形

  • 店内の様子

エントランス付近で、まず目に飛び込んでくるのは東京2020大会のピクトグラムをあしらったオリジナルTシャツ。その数、40種類以上はありそうだ。価格は3,850円(以下すべて税込)。ショップの担当者は「売れ筋はサーフィン、スケートボードのTシャツです。日本人選手が活躍しましたし、ピクトグラムのデザインもオシャレということで、いま人気商品になっています」と説明した。

  • ピクトグラムのTシャツ。どれもデザインが可愛らしい

ピクトグラムと言えば、開会式のパフォーマンスも話題になった。実はあのパフォーマンスで世間のピクトグラムへの関心が高まり、グッズの売れ行きも伸びたらしい。

  • こちらはピクトグラムのデザインの靴下(550円)

気になったのが、当店のイチバン人気の商品。そこで担当者に聞いてみると、ミニチュアの聖火リレーのトーチ(1,980円)だと教えてくれた。桜をモチーフにした美しいデザインのトーチは、たとえミニチュアになっても日本人の心をくすぐるのかも知れない。入荷してもすぐに売り切れてしまうほどの人気で、この日も棚に在庫は少なめ。翌日に、また入荷するとの話だった。

  • 手のひらサイズの聖火リレーのトーチの置き物

当店が注力しているのが、日本代表サポーターのTEAM REDグッズ。色鮮やかなレッドが印象的なTシャツ、靴、ジャージ、キャップなど、ひと通りのグッズを用意している。このTEAM REDグッズ、オリンピック期間中は都内の各店舗で品切れが相次いだそう。買うならいまがチャンスと言える。

  • 日本代表サポーターのTEAM REDグッズが充実している

  • 選手が記者会見、表彰式のときに着ていたものと同じデザイン

この5年間で世に出たオフィシャル商品は7,700種類ほど。そのうちの約2,300種類がこの店舗に集まっている。実に様々な商品があり、店内を歩いてまわるだけで楽しい。ところで外国人には、どんな商品が人気なのだろう。プレスセンターで外国人記者の人気を集めたのが、ミライトワ、ソメイティをデザインしたこけし飾り(各8,800円)だそうだ。きっと東洋のエキゾチックな魅力を感じていただけたのだろう。同じ棚には、招き猫の木目込み人形(1万6,500円)も展示されていた。こちらもよく売れているようで、もともと五輪の5色で展開していたシリーズだが、残る在庫は黒猫のみとなっていた。

  • こけし飾りと招き猫

  • 同じく異彩を放っていた、招き猫型のボールチェーン付きぬいぐるみ(1,320円)

ショップ店員が個人的にイチ推ししていたのは、リカちゃん人形とコラボした商品(4,950円)。Tシャツ、バック、靴、タオルなどの小物がすべて、日本代表サポーターのTEAM REDグッズで揃えられている。東京2020大会が終わってしまうと買えなくなる可能性もあり、ファンならこのタイミングで購入しておきたい。

  • リカちゃん人形とのコラボ商品

この時期、夏休みの子どもを連れたファミリーも多く訪れている。子どもに人気が高い商品は、文房具類、そしてマスコットのぬいぐるみ。また家族で遊べるということで、ピクトグラムと競技名が記載されているジェンガ(バランスタワー)も売れている。遊びながらオリンピック・パラリンピックの競技を覚えられる、と親御さんにも好評のようだ。

  • 子どもから大人まで夢中になれるジェンガ(3,630円)。淡いピンクの色遣いも可愛い

  • ミライトワ、ソメイティのぬいぐるみはいくつかのサイズが用意されており、それぞれ価格も異なる。写真のぬいぐるみは4,180円

当店の最安商品を聞けば、貼るとひんやりするクールジェルシート(198円)とのこと。逆に、最も高額な商品は伝統工芸コレクションの江戸手描提灯(11万円)だった。

  • クールジェルシートが当店の最安商品

  • 江戸手描提灯は、さすがの風格があった

伝統工芸コレクションのコーナーには、このほかにも青森県の津軽塗でつくられたデザートカップ(2万2,000円)、国産の奉書紙を使用した組市松紋様 団扇(4,180円)など、職人の心が感じられて気持ちがほっこりするものが多い。

  • 津軽塗のデザートカップ。職人の技が光る

  • 組市松紋様の団扇

1964年の東京オリンピックに焦点を当てた、ヘリテージコレクションのコーナーも見どころ充分だ。タオル、ピンバッジ、ポスター全集などが販売されており、どれもデザイン性が高い。

  • こちらはタオル(3,630円)

  • 大和綴じ和本仕立てオリンピックポスター全集(9万9,000円)は親子三代で楽しめそう

都内在住者のみが来店できるとあり、地方の友人、親戚に頼まれて商品を買いに来る人もいる。ピンバッチ、お菓子、タオルなどは比較的安価なものも多いようだ。いくつか紹介していこう。

  • ピンバッジ、キーリング、マグネットなど。価格は550~1,540円くらい

  • プリントまんじゅう(1,100円)、玄米雷おこし(1,080円)、バウムクーヘン(1,944円)、グレープフルーツキャンディー(270円)、人形焼き(1,000円)、焼海苔・味付け海苔(各864円)

なお商品のほとんどはRFIDタグで管理されており、レジでは購入したい商品を置くだけですみやかに合計金額が計算される仕組みになっていた。スピーディーに精算できるので、混雑の緩和(3密回避)が期待できる。

  • 奥の広いスペースがレジ。混雑時にも、待機列に並ぶ時間はごく短時間で済む

店内ではアルコール消毒を徹底しているほか、店内放送や巡回ロボットを通じて子どもにも分かりやすく感染症の予防を呼びかけている。予約制のため来店者が密にならず、ソーシャルディスタンスが保たれるのも安心材料。何より広くて清潔感がある店内は気持ちが良い。

  • 巡回ロボットが感染症の予防を呼びかける

  • マスク(1,100円)、エコバック(1,650円)などもオフィシャル商品になっている

平日の空いている時間帯などは、予約なしで入れることもあるらしい。「お台場に遊びに来て、こんな施設があったんだ、ということで来場されて買い物を楽しんでいかれたお客様もいらっしゃいました」と担当者。また、大会ボランティアの方も仕事の終わりに立ち寄ってグッズを購入されていると話していた。

  • Tシャツも数が豊富

東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店の楽しみ方は人それぞれ。憧れのアスリートが着ていたシャツと同じデザインの商品を購入するのも良い。好きな競技、あるいは大会で印象に残った競技があれば、そのピクトグラムがデザインされた商品を購入するのもオススメだ。なにより、東京2020大会に感動した人なら店内をまわるだけで気持ちが高揚することだろう。

  • タオル各種(4,180円)。ピクトグラムを見ただけで名場面が頭に思い浮かぶ、という人も多いのではないか

なお、東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店にはお台場から行くことも可能。その場合は、FAN PARKのEAST GATE(トライアスロンやスポーツクライミングのテレビ中継のときにチラッと映った実物大のガンダム立像のすぐ脇)から入場することになる。会場周辺には立ち寄りスポットも多いため、東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店の予約時刻の前後には、近辺で時間を過ごすのも良いだろう。

  • お台場の実物大ガンダム立像。矢印の先にFAN PARKのEAST GATEがある

●information
東京2020オフィシャルショップ ファンパーク店
開催日程:
2021年8月24日 - 2021年9月5日
アクセス:
新交通ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル駅」徒歩0分
東京臨海高速鉄道「東京テレポート駅」徒歩5分
開催時間:
10時00分~20時00分