台風の接近情報を聞いてエアコンを連想する人は少ないのではないでしょうか。ですが、台風シーズンである9月になると、エアコン修理サービスの出動回数が増加傾向になるのだとか。
パナソニックは、9月1日が「防災の日」であることにちなんで、台風シーズンに見落としがちな「エアコンの対策」について紹介しています。
2021年は平年並みの台風の発生数ですが、2020年よりも本州付近に接近しやすいコースが予想されており、台風による暴風雨には注意が必要な状況です。
台風の対策、一番多いのは「あの場所」の確認
全国の20代以上の男女1,651名を対象とした「2020年夏の台風対策」実態調査(2021年7月20日、パナソニック調べ)によれば、台風が近づいたときに行った屋外の対策は、「窓や雨戸はしっかり閉める」(66.0%)が最も多かったそうです。ガラス窓が割れないよう、処置した経験のある人も多いのでは。
もう一歩踏み込んで「エアコン室外機の対策」について尋ねた設問では、「対策した」回答者はごく少数。約9割(87.1%)の人は、2020年の夏のあいだ、エアコン室外機への台風対策を採らなかったとの結果になりました。
実際に室外機が台風で被害を受けた人の声として、「倒れて吹き飛ばされた」、「エアコンが壊れた」、「異音がするようになった」というものがありました。
パナソニックの室外機は、大雨警報レベルの豪雨の約40倍(※パナソニック基準)の水量を用いた注水テストや台風並みの強風時を再現したテストなどを行い、そうした環境でも正常運転できるのを確認しているそう。そうは言っても、万が一の故障や不具合を避けるために、室外機の対策を勧めています。
エアコンの「台風対策」、何をすればいいの?
ここからは、パナソニックのエアーマイスターである福田風子さんが「台風時のエアコンの使い方」と「台風を迎えるにあたってのエアコン対策」の2点を解説。
実は台風のとき、エアコンを使うときには注意が必要なのだとか。それは「室外機正面に強風が吹きつけることでファンに高い負荷がかかって破損するといったケースがあるため」といいます。
しかし、「気温が高い状態でエアコン運転を避けてしまうと熱中症などのリスクが高まるため、状況判断も必要です」とも付け加えています。台風シーズンは外気温がまだまだ高いため、居住地の強風注意報も見ながらうまく使っていく必要がありそうです。
続いて、「台風を迎えるにあたってのエアコン対策」。室外機の転倒や位置ずれの対策は、設置する土台をコンクリート製などの重たいものにする、防振マットや転倒予防金具を使うといったものが挙げられています。新規にエアコンを取り付ける場合、業者と相談して風の影響を受けにくい場所に置くことも大切です。
ただし、無理に自分で動かそうとすると配管が破損し、冷媒ガスが漏れたり漏電したりするリスクがあるため、メーカーや業者へ相談することを推奨しています。室外機が浸水してしまったときも、無理に運転せず台風が過ぎた後に業者に連絡するのが安全です。
気象災害が起こりやすく、夏の気温も年々高くなっている日本。もはや生活必需品となったエアコンが安全に運転できるよう、台風対策も考えていきたいものです。