東京商工リサーチはこのほど、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(8月27日16時現在)を発表した。それによると、「新型コロナ」関連の経営破たんは、負債1,000万円未満も含めると全国で累計1,977件に上った。

小規模事業者に破たんが集中

  • 都道府県別破たん状況(負債額1,000万円未満を含む)8月27日16時現在(出典:東京商工リサーチWebサイト)

負債1,000万円以上の「新型コロナ」関連経営破たんは、累計1,874件(倒産1,775件、弁護士一任・準備中99件)発生。月別では、2021年に入り、2月122件、3月139件、4月154件と、3カ月連続で月間最多を更新。5月は124件と2021年1月以来4か月ぶりに前月を下回ったものの、6月は過去最多の155件、7月も過去3番目の140件に上った。8月も27日までに104件と、7カ月連続で100件を超えた。

都道府県別では、10~20件未満が19県、20~30件未満が7県、30件以上は16都道府県に拡大。最も多いのは東京都の434件で全体の約4分の1(構成比23.1%)を占め、次いで大阪府201件、神奈川県92件、愛知県86件、福岡県78件、兵庫県76件、北海道70件と続いた。

業種別では、飲食業が342件で最多。以下、建設業が183件、アパレル関連(製造、販売)が159件、宿泊業と飲食料品卸売業が同数の89件と続いた。

「新型コロナ」関連破たん企業(判明分1,760件)の従業員数(正社員)は2万43人。内訳をみると、従業員5人未満が過半数の971件(構成比55.1%)、5人以上10人未満が344件(同19.5%)、10人以上20人未満が234件(同13.2%)となり、「従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している」(同調査)。