誰かから生き急いでいるといわれたことはありませんか。なんとなく自分を否定されたような気分になった方もいるでしょう。しかし、「生き急ぐ」にはマイナスの意味だけでなく、プラスの意味もあるのです。この記事では、生き急ぐの意味や使い方について紹介します。正しく意味を理解して、自分でも利用できるようになりましょう。
生き急ぐの正しい意味について解説
「生き急ぐ」は「いきいそぐ」と読みます。よく耳にする言葉ではありますが、日常会話の中で使う機会はあまりありませんので、意味をはっきり理解できていないという方も多いでしょう。
生き急ぐは、「ものごとを焦るように急いで生きる」という意味の言葉です。生きることを急ぐ、つまり死に向かうといったニュアンスで使われることも少なくありません。ネガティブな言葉だと考えられてしまいがちですが、可能な限り前に突き進んで行くことも意味しますのでポジティブな言葉でもあります。
ただし、焦っているというニュアンスもあり、完全にポジティブな言葉というわけではありませんので、意味を正確に理解した上で正しく使うことが重要です。
生き急ぐの類義語は?
生き急ぐという言葉にはポジティブな面とネガティブな面の両方があるので、使いこなすのが難しいかもしれません。ここでは置き換えて使用できる類義語をご紹介します。
■忙しいという意味で「人生を疾走する」
忙しく生きるという意味では「人生を疾走する」と表現することができます。この表現であればエネルギッシュでポジティブなイメージの言葉として使えます。
■シンプルにいうなら「忙しく生きる」
類義語というよりも、よりわかりやすく表現するのであれば「忙しく生きる」といった形になります。先ほどもご紹介しました通り生き急ぐという言葉は、死に向かって急ぐといった誤った解釈をされるケースも少なくありません。そのため、ポジティブな意図を誤解なく伝えたいのであれば「忙しく生きる」のような形でわかりやすく表現するのもひとつの方法です。
生き急ぐを英語で表現すると?
生き急ぐは日本語でも意味が誤解されてしまいがちな言葉です。英語ではどのように表現すればよいかをご紹介します。
■生き急ぐを直訳すると「live fast」
生き急ぐを「急いで生きる」と解釈して直訳するのであれば、「live fast」となります。英語表現としても自然なので、生き急ぐのニュアンスをしっかりと伝えることができるでしょう。また、ポジティブでもネガティブでもない言葉なので、さまざまなシーンで使えるでしょう。
■人生を急ぐという意味で「rush through life」「live one's life too fast」
「人生を急ぐ」という意味で英語にするのであれば、「rush through life」「live one's life too fast」と表現されます。こちらも同様にポジティブ表現としてもネガティブ表現としても使うことができます。
生き急ぐってどのようなときに使うの?
生き急ぐという言葉は解釈を間違えられてしまうケースが少なくありません。それだけに、使い方が難しい言葉でもあります。ここからはどのようなシーンで使われる言葉なのかをご紹介します。
■ビジネス上で利用するケースはほとんどない
生き急ぐという言葉は、ビジネスシーンであまり使われる言葉ではありません。人生観や生き方などに関する言葉なので、ビジネスシーンで使う言葉としてはあまりふさわしくないでしょう。
また、すでにご紹介しました通り、誤った解釈をされることも少なくありません。ビジネスシーンにおいて、解釈の違いによるすれ違いは大きなトラブルを生む可能性もありますので注意が必要です。
■他者から評価されるときに使われる場合がある
生き急ぐという言葉は、人の評価として使われるケースがあります。「あの人は生き急いでいるよね」といった言葉を耳にしたことがあるという方も多いでしょう。この言葉にはポジティブな面とネガティブな面の両方がありますので、前後の文脈によってどのように評価されているのかを判断する必要があります。
■プラスの意味もマイナスの意味もある
生き急ぐを、人生を疾走するようにエネルギッシュに生きていると解釈すればプラスの意味を持つ言葉になります。一方で、常に何かに焦っていると解釈すればマイナスの意味合いとなります。
このように、プラスとマイナスの両方の意味を持つ言葉だけに、使い方には慎重になる必要があるのです。使い方を間違えてしまうと、相手に対して失礼にあたる可能性もあります。
生き急ぐを利用する際の注意点とは?
これまでご紹介してきました通り、生き急ぐという言葉は使い方に注意しなければならない言葉のひとつです。最後にこの言葉を使用する際の注意点をいくつかピックアップしてご紹介します。
■プラスの意味で使う場合は言い換える
生き急ぐをポジティブな意味で使おうと考えていても、使い方によってはネガティブに受け取られてしまう可能性があります。また、真意を知るためにはある程度前後の文脈から考える必要があります。プラスの意味で使う場合は、誤解を与えないように「人生を疾走する」といったポジティブにとらえやすい言葉に置き換えるのがおすすめです。
同様にネガティブな意味で使う場合も「焦って生きているように見える」といった形で置き換えることによって、誤解されることなく、こちらの意図を伝えることができます。
いずれの場合にしても使うのが難しいと感じるのであれば、他の言葉に置き換えるようにしましょう。
■「死に急ぐ」と意味を混同しないように
生き急ぐと混同されてしまいがちな言葉として「死に急ぐ」が挙げられます。こちらは、文字通り死に向かって急ぐ、早死にしそうであるといった意味の言葉です。響きが似ていることもあって、意味を混同してしまいがちなので間違えないように注意しましょう。
■そもそも生き急いだほうがいいのか
生き急ぐという言葉にはプラスとマイナスの両面があります。そもそも生き急ぐという生き方そのものにメリットとデメリットの両方があります。
まずメリットは、何でもすぐに行動を起こすことができるので、チャンスを逃さずにしっかりと活かせるという点が挙げられます。また、時間を無駄にしにくいので充実した毎日を送りやすいという点もメリットです。そのため、適度に生き急ぐことは悪いことではありません。
一方でデメリットとしては、必死になりすぎて周りが見えなくなってしまう可能性があるという点です。あまり余裕を持つことができないため、周囲に関心を持つことができなくなってしまうのです。また、仕事を中心とした生活の中で生き急いでしまうと、過労になってしまう可能性もあります。
このように、生き急ぐことにはメリットとデメリットの両方があるため、それぞれを理解した上で、自分がどのように生きるべきなのかを考えるようにしましょう。
生き急ぐの正しい使い方を理解しよう
生き急ぐという言葉は解釈によってプラスにもマイナスにもなる言葉です。それだけに、使い方が難しく、相手に対してうまく意図を伝えることができないケースがあります。
今回は生き急ぐの意味や使い方のみでなく、どのような生き方のことを指すのかといった点についてもご紹介しました。生き急ぐという言葉を正しく理解して使いこなせるようになりましょう。