KDDI、auフィナンシャルホールディングス、auじぶん銀行の3社は8月26日、au経済圏のさらなる拡大を目指した連携策を発表しました。「auまとめて金利優遇」では、業界最高水準(8月25日時点、auじぶん銀行・KDDI調べ)となる円普通預金金利、年0.20%を提供する考えです。au PAY残高から手数料無料での自動払い出しにも対応します。

  • KDDI、auフィナンシャルホールディングス、auじぶん銀行による「auまとめて金利優遇」

金融サービスの活性化に期待

auまとめて金利優遇の対象となるのは、auじぶん銀行口座、au PAY残高、au PAYカード、auカブコム証券口座を連携した利用者。au PAYの口座連携で+0.05%、au PAYカードの口座からの引き落とし設定で+0.05%、auカブコム証券の口座連携で+0.099%、この合算により円普通預金金利 最大年0.20%(税引後年0.15%)を実現します。サービスは9月1日より提供開始の予定です。

  • auまとめて金利優遇の内容

発表会に登壇したauじぶん銀行 代表取締役社長の臼井朋貴氏は、金利0.2%の競争力について「現状の普通預金金利の200倍ということで、それなりにインパクトのある数字と認識しています。クリアする条件のハードルも低いので、多くのお客様にご利用いただければ」とアピールします。

  • auフィナンシャルホールディングス 代表取締役副社長 兼 auじぶん銀行 代表取締役社長の臼井朋貴氏

さらに、au PAY残高からauじぶん銀行に自動的に資金を移動する払出機能を手数料無料で8月30日から提供開始します。「毎日」あるいは「日付選択」をすれば、「全額」あるいは「指定金額」をauじぶん銀行の口座に自動で払い出せるという内容です。

  • au PAY残高からの自動払出機能。金額と頻度をあらかじめ設定すれば、ユーザーのau PAY残高からauじぶん銀行口座へ払い出せる

もともと、有料ながら手動で払い出すことは可能でした。これが自動になることで、どんなメリットがあるのでしょうか。KDDIパーソナル事業本部の長野敦史氏は「手動払い出し機能は『すぐにauじぶん銀行の口座にお金を移動したい』というお客様にお使いいただいています。一方で、今回の自動払い出し機能は、例えば余ったau PAY残高を自動的にauじぶん銀行に移動させることで、無駄なく金利優遇が受けられるようになります。また、ひと月あたりで使う金額を決めているお客様なら、ひと月で3万円を入金し、節約できたら月次で貯金にまわす、なんて使い方もできます。ニーズに合わせてお使いいただければ幸いです」と説明します。

  • KDDIパーソナル事業本部 サービス統括本部 金融決済ビジネス部の長野敦史氏

また、臼井氏は「使っていないPontaポイントをau PAYのバリューに変えることで、auじぶん銀行でも運用できます。au経済圏のなかで、お金がグルグル回る体感をしていただければ」と話していました。ちなみに、このあとの質疑応答で給与のデジタル払いでも利用できそうかと聞かれた臼井氏は「給与のデジタル払いについては、引き続き情報収集しながら、世の中の環境も踏まえて対応を検討していきます」と答えるにとどまりました。

  • 生活の中心となったスマートフォンを通じて、貯める、支払う、殖やす、借りる、備える、といったマネーに関わる活動をワンストップで提供するKDDIグループのスマートマネー構想

今回の施策が、KDDIグループ全体にどのようなプラスの効果があるのか聞かれると、長野氏は「au PAYとauじぶん銀行を連携してお使いのお客様は、au PAYの決済金額がひと月あたりで2倍くらいまで拡大するという結果も出ています。au PAYを長くご利用いただくという点でもポジティブな効果が出てくるのでは。また、auじぶん銀行でも預金額の拡大などにつながるものと期待しています」と話していました。

  • 各サービスの状況。金融サービスの利用者数が順調に拡大している

  • 総勢約3万人に現金が当たるau PAYチャージキャンペーンの実施もアナウンスされた