俳優の杉本哲太、風間杜夫、石橋蓮司が、小栗旬主演のTBS系日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』(10月スタート、毎週日曜21:00~)に出演することが22日、明らかになった。

  • 左から杉本哲太、風間杜夫、石橋蓮司

原作は1973年に刊行された小松左京氏による不朽の名作『日本沈没』。刊行の翌年にはTBSでテレビドラマ化され、それ以降もドラマのみならず映画やアニメ、漫画など様々なかたちで語り継がれてきた。刊行から48年の時を経て、原作に大きくアレンジを加えて新たに届ける本作は、原作でも描かれていた「環境問題」を、2021年バージョンとして今に照らし合わせて鮮明に描き出す。さらに、主人公を含め登場人物をオリジナルキャラクターにすることで、2023年の東京を舞台に、今だからこそ描くべき物語が展開。沈没という目に見えない危機が迫る中で「見出していく希望」をテーマに描いていく。

撮影は今年の春にすでに終了している本作。このたび、小栗演じる主人公・天海啓示に多大な影響を与える重要な役どころを担う追加キャストが発表された。

内閣官房長官で、“日本未来推進会議”の指揮をとる長沼周也(ながぬま・しゅうや)を演じるのは、杉本哲太。杉本は2009年の『東京DOGS』(フジテレビ)、2017年の『CRISIS公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ)で小栗と共演している。そんな彼らの今回の舞台は霞が関。共演を重ねてきたからこその息の合った演技に注目だ。

そして、天海が東山総理(仲村トオル)に近づくために会いに行くのが、風間杜夫演じる生島誠(いくしま・まこと)。日本が世界に誇る自動車会社「生島自動車」会長兼経団連会長で、政財界からも尊敬される知識人であり、政治家に最も顔が利く経済人だ。常盤紘一(松山ケンイチ)を昔から可愛がっていて、彼に紹介されて出会った天海にも好感を示す。風間がTBSドラマに出演するのは、2019年の金曜ドラマ『インハンド』以来2年ぶり。また、小栗との共演は2018年のNHK大河ドラマ『西郷どん』以来3年ぶりとなる。

また、石橋蓮司が副総理の里城弦(さとしろ・げん)を演じる。これまで数々の作品に出演してきた石橋だが、TBS日曜劇場への出演は今作が初めて。また、小栗との共演は『西郷どん』以来3年ぶりとなる。コミカルな役からシリアスな役まで演じてきた石橋が今回演じるのは、何よりも日本の主張と利益を最優先する生粋の国粋主義者。与党の最大派閥を率いる守旧派勢力のドンであり副総理の里城には、弱小派閥出身の東山総理も逆らえない。そんな里城は、天海の前に立ちはだかる最も大きな壁となっていく。

杉本、風間、石橋、東仲恵吾プロデューサーがコメントを寄せた。

■杉本哲太
今回、総理の右腕となるべき内閣官房長官役を演じさせていただきました。
若い官僚たちを見守りながらも翻弄されていく役です。
私的なところですが、「日本沈没」といえば小学生の時に映画館で観た映像が今でもはっきり頭の中に残っています。映画を観たあと小学生なりに、もしこういう状況になったらどうしよう、どこに逃げれば自分の身を守れるか、などつい自分のことばかり考えてしまい、そのあと母に対しもの凄く申し訳ない気持ちになったことを思い出しました。
この時代何が起きてもおかしくない中で、このドラマを通して、極限の状態の時、人は何ができるのか? 自分だけではなくどこまで他の人たちに思いを巡らせて行動できるのか? ということを改めて考えさせられました。

■風間杜夫
今回、『日本沈没―希望のひと―』に出演のお誘いをいただいて、脚本の骨格を知れば知るほど、僕自身の背筋を正す思いがしている。東日本大震災から、いま日本が置かれている状況にまでも仮想を導いて、これほどのリアリティを持って真正面から描こうとする作品があるだろうか。非常時に人間のあるべき姿を、社会に示唆して恐れない。俳優として、僕も何かひとつ大事な役割を果たしたような気がする。

■石橋蓮司
今回のドラマの役柄においては、この過酷なコロナ禍の中で、政治家の皆さんが専門家との確執を抱えながら、政治的判断を下していく姿が色々参考になりました。
要するに、楽観主義・自己保身・決断の遅れは、大惨事を招くということです。

■東仲恵吾プロデューサー
『日本沈没』で、政財界の実質トップとして非常に重たい最終決定を下していく役どころを、レジェンド俳優である方々に演じていただきました。
杉本哲太さんは、“頼りたくなる、相談したくなる”、そういう包容力のある人柄が若手たちを取りまとめる役柄にマッチしていると思い、お願いしました。
風間杜夫さんは、様々な困難を的確に導く財界のトップという役どころを考えた際に、優しい笑顔の中で常に眼光鋭く見渡している印象があり、オファーしました。
そして、石橋蓮司さんは、主人公がかわいそうになるくらい強大な存在の役を演じていただいたのですが、これは唯一無二の存在感と圧倒的な威圧感をお持ちの石橋さんしかいないと思い、ご出演いただきました。
レジェンドたちの重厚感があり、魂のこもった“迫真の芝居”を是非お楽しみください!

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