マイナビは8月19日、「2021年派遣社員の意識・就労実態調査」の結果を発表した。調査は7月1日~5日、現在派遣社員として働く20~59歳男女1,376名(男性489名、女性887名)を対象にインターネットで行われた。
2021年の常用雇用型派遣(無期雇用契約)は32.5%(前年比+4.0pt)、紹介予定派遣契約は11.4%(同+8.9pt)と、いずれも2020年より増加。現在の職種別でみると「機械・電気・IT技術・通信系」の常用雇用型派遣(無期雇用契約)が44.4%と最も多く、紹介予定派遣契約では、「販売」が20.7%で最多に。同一労働同一賃金の施行、無期転換ルールの開始から8年経過したことにより、派遣契約の多様な選択肢が拡がっていることがうかがえた。
また、派遣社員としての勤務・働き方と、正社員との違いを比較したところ、「飲み会の誘いなど断りやすく、人間関係で悩まない」(正社員との差49.5pt)、「急な休みや、残業なしなど、勤務時間の融通が利く」(同35.3pt)、「未経験の業種・職種に就きやすい」(同34.6pt)で差が目立つ結果となった。
続いて、正社員化の機会について調べたところ、28.9%が、派遣先や派遣元から正社員化の誘いを「受けたことがある」と回答。特に「医療・介護・福祉」(46.9%)、「サービス」(34.4%)、「販売」(31.4%)で高い傾向に。一方、誘いを断った割合は全体で76.5%。職種別でみると、「サービス」(87.5%)が最も高く、次いで「販売」(84.1%)、「医療・介護・福祉」(81.7%と続き、理由として「残業など、勤務時間や勤務日数の負荷が増えるから」が「販売」「医療・介護・福祉」で4割を超えた。
次に、今後どのような雇用形態で働きたいかを聞いたところ、半数以上が「派遣社員」(50.1%、前年比+6.1pt)と回答。派遣契約形態別に今後も派遣社員で働きたい理由をみると、登録型派遣(有期雇用契約)では、「勤務地を選べるから」(33.8%)、「職場を変えやすいから」(31.7%)が高く、常用雇用型派遣(無期雇用契約)では、「雇用保険や社会保険に加入できるから」(24.4%)、「責任が重くないから」(21.3%)などが高い結果となった。