舞台『フォーティンブラス』の公開ゲネプロが19日に東京・Bunkamura シアターコクーンにて行われ、戸塚祥太、能條愛未、矢島舞美、内博貴、中屋敷法仁(演出)が取材に応じた。

  • 戸塚祥太

    戸塚祥太

  • 内博貴

    内博貴

横内謙介が1990年に書き下ろした同作は、劇団善人会議(現:扉座)で初演された後、多くの俳優たちによって幾度となく演じ継がれてきた。「フォーティンブラス」とはシェークスピアの代表作『ハムレット』の中に登場するノルウェーの王子の名前で、長いハムレットの物語の中で2回だけ登場するこの「脇役」にスポットライトを当てた物語となる。取材に登場した4名のキャストのほか富岡晃一郎、納谷健、吉田美佳子、新原武、吉田智則らが出演している。

ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川さんの姉で同社名誉会長の藤島メリー泰子さんの死去が17日に発表され、戸塚は故人について「自分が間違ったことをした時には本当に愛のあるお叱りをしてくださった」と振り返る。「まだジャニーズJr.に入ったばかりの小さい頃に先輩のバックで踊っていたら、褒めてくれたこともあったりして。踊りを踊ってたら『あの子がいいよ』と言ってくれた。『メリーさんに褒められた』と言われて、『ありがとうございます!』とすごく勇気づけられ、それを励みに頑張れた時もあった」と感謝する。「数少ない場面だったり言葉だったりしますけど、自分の中で大切にして、これからも精進したいなと思いますし、天国でジャニーさんと一緒に、僕たちのことを見守っていてほしいです」と追悼した。

訃報を聞いて「すごく驚きました」という内は、「昔よくメリーさんに食事に連れて行って、その頃から『ジャニーさんの言うことは聞いておきなさいよ』と言われていました。本当にお寿司だったり和食屋さんだったり焼肉だったりいろんなところに連れて行ってもらいました」と明かす。「焼肉の日はメリーさんがすごい量のお肉を頼んでくれるんですけど、良いお肉ってそんなに何枚も食べれないじゃないですか。子供に対しての『たくさん食べなさい』という愛情だと思うんですけど、こんな山盛りやつをそのままギャンって(鉄板に全て乗せて)焼いて、焼きというか"蒸し"みたいな……だから焼肉に行く日は結構準備をしてから行っていたのを覚えてます」と苦笑した。

内はさらに「焼き肉に行った日もやっぱり『ちゃんと見てくれてるからね』とジャニーさんの話になるし、叱られる時は叱られますし。僕は大阪の人間なんですけど、本当に東京のお母さんみたいな存在でした」としみじみ。「昨日ちょっと目を怪我しちゃって赤くなったんですけど、これで済んだのは、もしかしたらメリーさんが守ってくれたのかなぁと思ったりもして。とっつーとも言っていました」と語った。

公演はBunkamura シアターコクーンにて8月19日~29日。