形勢は互角。午後からの戦いに注目
藤井聡太王位に豊島将之竜王が挑戦する、お~いお茶杯第62期王位戦七番勝負(主催:新聞三社連合)第3局が8月18、19日に関西将棋会館で行われています。本日は決着のつく2日目。藤井王位が3勝目を挙げてタイトル防衛に王手をかけるのでしょうか。それとも豊島竜王が2勝2敗のタイに持ち込むのでしょうか。
相掛かりの戦型になった本局。両者の直近5局はすべて角換わりでした。王位戦第1局以来の相掛かり登場です。
先手番の豊島竜王が相掛かりに誘導した意図はすぐに明らかになります。25手目に角交換した▲2二角成が新手。これで未知の局面に突入しました。
この新構想に対し、藤井王位は66分考えて、交換したばかりの角を△4四角と打っていきました。先に持ち駒の角を手放す決断の一手です。
対する豊島竜王も数手進んだ後に▲5六角と盤上に角を据えました。先後どちらの角がより働くかが形勢に直結しそうな将棋になったところで、1日目は終了。藤井王位が封じ手を行いました。
2日目の9時、開封された藤井王位の封じ手は△6二金。戦いを起こすのではなく、陣形を整える手です。豊島竜王も呼応するように陣形の整備を開始しました。
66手目、藤井王位は△3五銀と着手。自らの銀を相手の銀にぶつけて戦いを挑みました。先手としては、自らの銀には歩のひもが付いているため、相手の銀を取る必要はありません。むしろ取ってしまうと後手の角が働き出してしまいます。豊島竜王は38分の考え、戦いに備えて▲7九玉と玉を深く囲いました。
11時30分時点で形勢は互角。駒組み段階では差が全く付いていません。ここからの中・終盤での戦いで抜け出すのは果たしてどちらになるでしょうか。両者持ち時間をしっかりと使いつつ手を進めているので、決着は本日の夜になりそうな様相です。