コシナは8月17日、意図的にクラシックな写りを追求したというVMマウント向け交換レンズ「HELIAR classic 50mm F1.5 VM」を発表した。9月に発売を予定しており、価格は90,000円前後。
3群6枚のレンズをヘリアタイプで搭載し、あえて開放絞りでは収差によるクラシックな描写を楽しめるという製品。非点収差を抑えることで、構図に制約が生じやすいぐるぐるボケは抑制。コマフレアを残存させたほか、シングルコーティングの採用で個性的な作画が行えるとしている。なお、F4まで絞ると他のフォクトレンダー同等の性能で利用できるとのこと。
鏡筒は総金属製で、ブラックペイントのアルミニウムをベースにフォーカス目盛りリングには真鍮材を採用。フォーカスリングにはダイヤパターンのローレット加工をあしらい、マニュアルフォーカス専用設計によるシルキーな操作感が味わえるという。主な仕様は以下の通りで、製品には専用ねじ込みフードが付属する。
- 焦点距離:50mm
- レンズ構成:3群6枚
- 絞り羽根:10枚
- 絞り:F1.5~F16
- 最短撮影距離:0.5m
- フィルターサイズ:49mm
- 本体サイズ:56.8×42.9mm(最大径×全長)
- 重さ:255g
- マウント:VMマウント(フルサイズ)
ちなみに、HELIAR(ヘリア)とはハンス・ハルティング博士の設計で1900年に特許申請されたフォクトレンダーのレンズ名。コンパクトで高性能を両立できる一方、一般的にはF2.8程度が明るさの限度とされてきた。「HELIAR classic 50mm F1.5 VM」では、現代の設計技術によって大口径化し、F1.5の明るさを実現したという。