Amazon、Apple、Googleらが参画するスマートホームの相互運用規格「Matter」の認証プログラムの開始が2022年に延期された。Connectivity Standards Alliance(CSA)のCEO、Tobin Richardson氏が公式ブログで明らかにした。
スマートホーム市場ではAmazon、Apple、Googleがそれぞれプラットフォームを展開し、メーカー独自の規格もあるなど細分化しており、消費者が規格について調べ、それぞれに対応した製品を選択する苦労を強いられている。Matterは相互運用可能でセキュアな接続規格を用意することで、無線LANにおける「Wi-Fi」のように、消費者が幅広い対応製品を選択してより簡単にスマートホーム環境を構築できるようにする。2019年に構想が発表され、2021年後半に最初の対応デバイス認証が行われる見通しだった。
Richardson氏によると、最初のMatterリリースで目指していた機能を満たす仕様は仕上がっており、すでに機能セットとユースケースがMatter Working Groupから承認されている。だが、5月時点で約180社だった参加企業が200社に拡大しており、新型コロナウイルスの感染再拡大の影響も重なって、SDKの開発および認証プログラムの準備を完了させるのにより長い時間が必要になったという。
年内に技術仕様の最終案を参加メンバーに提供、2022年前半にSDKをリリースし、最初の対応デバイス認証を経て、正式な認証プログラムの開始を予定している。