8月20日公開の映画『ドライブ・マイ・カー』のプレミア上映イベントが12日、都内で行われ、西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生、濱口竜介監督が出席した。
主演に西島秀俊を迎えた本作は、村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督の最新作。先月開催された第74回カンヌ国際映画祭では脚本賞ほか全4冠を受賞するなど、公開前から大きな話題を集めている。
カンヌ国際映画祭受賞後初めて開催された本作のイベントに、主演の西島らキャスト陣と濱口監督が勢揃い。西島は「濱口監督がものすごい監督だと前の作品から感じていましたが、今年は特にすごくて、これからどんどんすごいことになるんだろうなと思っています」と濱口監督の手腕を褒め称え、「この映画は深い絶望や苦しみを抱えた人間がどうやって立ち直っていくのかという映画です。それが身近な人じゃなくて遠くに見える人とコミュニケーションを取っていくことで乗り越えていきます。もしかしたら今の時代にすごく合っているというか、皆さんが求めている映画だと思います。是非劇場に足を運んで観ていただけると、何かを感じていただけると思います」とアピールした。
シーンとしては長回しで撮影した岡田との車内のシーンが印象に残ったという西島。「本当に今すごいことが起こっていると感じましたね。今までの映画の中で岡田くんのあの演技はベストの一つだと思いますし、凄まじい演技を目の前で見られました。この映画の中でも岡田くんの演技は突出してすごい演技だと個人的に思いますし、見る度にすごいものを見ているんだと感じました」と絶賛し、岡田は「心が豊かになればなるほど怖くなっていく自分がいて、それを全て見つめてくれた西島さんがいて成立しました。今まで撮影した作品の中でも忘れられないもので、死ぬまでずっと頭の中に残っているシーンだと思っています」と振り返った。
イベントの翌々日(8月15日)は岡田の32歳となる誕生日。イベントの最後にフラワーケーキを贈呈された岡田に西島は「お誕生日おめでとうございます。(車内でのシーンは)キャリアの中でもベストの演技の一つだと思います。でも岡田くんはもっとこれからすごい俳優さんになっていくと思うので、これを超える演技を僕はスクリーンやテレビで観ていきたいと思います。イチファンとして応援してますよ」とエール。西島の温かい言葉に岡田は照れながらも「本当にありがとうございます。あのシーンは自分でもびっくりしました。そのシーンを超えるお芝居を死ぬまでに西島さんに見せようと思います」と西島に約束していた。映画『ドライブ・マイ・カー』は、8月20日より全国公開。