俳優の水谷豊、岸部一徳、檀れいが出演するBS朝日のスペシャルドラマ『無用庵隠居修行5』が、9月21日(20:00~)に放送される。
同作は直木賞受賞作家・海老沢泰久氏原作の同名短編時代小説を、09年から14年まで放送してきた『だましゑ歌麿』シリーズの水谷豊×吉川一義監督らのスタッフでドラマ化するもの。前回に引き続き、今回も4Kで制作。BS朝日4Kチャンネルでは高精細かつ臨場感あふれる時代劇として楽しめる。
のんびりと隠居暮らしを始めた半兵衛。養子・新太郎(田中偉登)の世話をしている用人・勝谷彦之助(岸部一徳)は、奈津との縁談を進めようとする。そんなとき、老中・定信(杉本哲太)が何者かに襲われたという知らせが入り、半兵衛は定信を警護する大番士たちを鍛え直す役目を仰せつかる。そこで出会い意気投合した留守役の桧垣は、なんと奈津の元夫。大人の恋の行方にざわつきながらも、半兵衛らは、江戸で流行する麻疹(はしか)の特効薬に潜む大奥の闇に巻き込まれていく。
3人のコメントは以下の通り。
■水谷豊
5年も続けていると「ただいま」という感じになりますね(笑)。『無用庵』がここまで続く人気の秘密は、僕にはよくわからないのですが、完成した作品を見るとね……面白いんです(笑)。今回の話も面白いですが、それに尽きるんじゃないかと思いますね(笑)。
『無用庵』は吉川(一義)監督の手のひらで遊ばせてもらっている印象があります。時代劇では、当時の世相や生活する人々をリアリティ豊かに描かなければいけないのですが、その本物感がこの作品にはあるんです。この京都の撮影所に来るたびにそれを感じています。そんな本物感の中で僕らも演じているんだと思うと、とてもいいですね。
今回は奈津の過去が明かされますが、それによって半兵衛のとても中途半端だった奈津への思いが1つ先に進むんですね(笑)。(檀が笑顔で小さくガッツポーズ)。ただ、時代劇で男女の距離が近づくというのは現代劇とは違う。やはりなんともいえない距離感なんです。近づくようで近づかない、その微妙な距離感がとてもワクワクドキドキ。時代劇独特です。
もう1つは大奥のウラの話。これがとても魅力的なんです。そのウラでどんなことが起きているのか。ぜひお楽しみにしてください。あとは我々の日常の生活ですね。そこが面白おかしく描かれながら、バランス良く奈津の過去、大奥のウラと絡んでいきます。ご期待いただきたいですね。
■岸部一徳
(コロナ禍で)最近は家にいる方も多いんじゃないかと思いますので、ドラマを見て楽しんで頂ければと思います。僕もこの『無用庵』を見て面白いと思いますね(笑)。その中でも、やはり水谷さんの魅力が大きいと思っています。回数を重ねていくことでの慣れとか、同じことをまたやるというのではなく、『無用庵』の生活を深めていっているような気がします。1年ずつ重ねることで、そこが魅力になっていると思います。少し笑わせるところもありますが、やっぱり品の良さが基本にあって、吉川監督がそういうものをすごく大事にされている。そこがちょっと他のドラマとは違うところかな、と思ったりもしています。
■檀れい
去年の撮影が終わって今回クランクインするまで、世の中的にも皆さんそれぞれに色々なことがあった1年だったと思います。元気で再び『無用庵』の撮影ができたこと、スタッフも欠けることなく揃ったことが本当に嬉しいですし、無事に撮影を出来たことが感慨深いです。
私の周りにも『無用庵』ファンが多くて、皆さんほっこり幸せになるのでしょうね。ドラマ上ではいろいろな事件や人間模様がありますが、そんな中、ほのぼのとほんわかとなる半兵衛様と勝谷さんの掛け合いは絶品です。私も笑いをこらえるのが苦しいぐらい楽しいので、見ている皆様もこの世界を楽しんでくださっているのではないかと思います。
時代劇では私たちもその時代の空気感をまとって演じなければなりませんが、スタッフの皆さんがその世界観をしっかりと作り上げてくださいます。この撮影所の時代劇の匂いがするセットの中にいると、諸先輩方から繋がってきたものがあると、撮影をしながら感じています。
今回、5回目にして半兵衛様がググッと奈津に近づいてきてくださいますので、私としては思い残すことはございません(笑)。でも、まだまだいきますよ。今回はその大きな一歩を得ることができたので、ね(笑)。