女優の若月佑美が9月8日に自身2冊目となる写真集『若月佑美写真集 アンド チョコレート』(小学館)を発売する。前作から4年ぶりのリリースで、2018年11月にアイドルグループ・乃木坂46を卒業した若月にとって、女優としては初めての写真集となる。
卒業から約3年。女優としての活動を本格化させ、存在感を増す若月。福田雄一監督のドラマ『今日から俺は!!』ではスケバンを、ドラマ『私の家政夫ナギサさん』ではヒロインの後輩で今どき女子、『共演NG』では元アイドルの女優役と自身と重なる役を好演し、次々に話題作へ出演を果たしている。現在27歳。「この先も10年、20年女優を続けたい」と話す若月が見えてきた課題、そして興味を示す新たな道とは。
最新写真集『アンド チョコレート』。目を引くタイトルだが、そこには若月の“自分は王道ではないが、王道を支える名脇役でありたい”という思いが込められている。さまざまな作品を経験し、主役ではなく脇役にやりがいを感じるという若月が、脇役の魅力をこう語る。
「以前出演させてもらった舞台では、その日演じる役を選べるというものがあって。主演をやる日もあれば、主演じゃない役をやるときもあった。もちろん、主演をやっているときも楽しかったけど、主演を支える役が、もうすっごく楽しくて!スポットライトが当てたい人に当たった時の気持ち良さが好き。プロデュース業に近いのかな?自分にスポットライトが当たり過ぎるよりも、横で支え、“この人がいかにキレイに映えるか”をいっぱい考えて、それに対していっぱいアプローチし、それが思い通りになると、その瞬間に自分がやってきたことは間違いないんだと思える」。
その献身的な姿勢は、実は以前から変わらない。2020年のインタビュー時「人のために生きたい」と語っており、また高校生のうちから「親孝行がしたい」と考え、芸能界に入った理由も「恩返ししたいから」だった。自分ではなく主役を引き立てそれにやりがいを感じるのは、彼女らしい感性かもしれない。
それゆえ作品作りを支える裏方にも興味を示している。「演出家さんの隣にいて指示を出してくれる演出助手さんという仕事にすごく魅力を感じています。舞台装置の位置を全て把握し、演者さんにセリフの指導、舞台監督さんの指示もやっていて、その人がいるから舞台が円滑に回る。かっこいい、私もやってみたいなと思った」と目を輝かせる。
ただ裏方に挑戦するのは「今の私の技術では足りない」とし、「今、女優としての課題がたくさんある。演技の引き出しの少なさという壁に直面していて、その少なさに自分でもびっくりしています。まず私は、圧倒的に経験が少ない。引き出しを増やすには、映画をたくさん観てインプットしたり、ただただ旅に出てきれいな景色を見てそこで何かしらの感情を得たり、そういうことをしないといけない」と冷静に分析する。「でもいつか挑戦したい。右も左もわからないので、とりあえず誰かに弟子入りしたいな」と意欲的だった。