P&Gは7月28日、シェービングブランド「ブラウン」のシリーズ最上位モデル「ブラウンシリーズ9Pro」および「ブラウンシリーズ8」を発表しました。どちらも8月23日の発売で、価格はオープン、推定市場価格はシリーズ9Proが37,180円から。オンライン発表会からレポートします。
巣ごもりで全体需要の下がる中、ハイエンドモデルは好調
P&Gの調査によると、家電量販店における電動シェーバーの販売台数は、コロナ禍の巣ごもり需要の反動で減少傾向にあるものの、一方で単価は上がっており、ハイエンドモデルが伸びていることが分かります。P&Gは、ユーザーの間でサスティナビリティに対する意識の高まりや、良いものを長く使う価値観が強まっていると分析しています。
ハイエンドモデルの購入者は、全体の15%ほど。ビジネスマン、接客業、専門職といった、人からどう見られるかを意識する職種でその傾向が強く、常に見た目にこだわりたいユーザーが多いそうです。
とはいえ、男性の38%は朝にヒゲを剃っても、夕方にはヒゲを剃りたい(ヒゲが伸びる)と感じた経験があるとの調査結果も。新しいシリーズ9Proの開発に当たっては、この「夕方ヒゲ」の悩み解消を目指したとのことです。
夕方ヒゲをなくす、くせヒゲや寝たヒゲまで0.05mmの深剃り
ブラウンの開発チームは、夕方ヒゲが目立つ理由として、深剃りできなかったヒゲが剃り残しになっていることに着目。近年、各社のシェーバーは刃の枚数アップやヘッドが大型化する傾向があり、それが鼻の下やアゴ下といった細かい部分のくせヒゲ、寝たヒゲを深剃りできなくしていることも問題と考えました。ヘッドが大型化すると、上記のような細部で肌への密着性が落ち、深剃りに不利というのが理由です。
7年ぶりの新モデルとなるシリーズ9Proでは、プロブレードの改良、多彩な刃、密着性の向上を図りました。手前と奥で穴の大きさが異なる「くせヒゲキャッチ刃」と、従来のトリマー刃に比べて35%広く30%薄くなったプログレードがヒゲを網刃に取り込みます。これにより、剃り残しがちだったくせヒゲや寝たヒゲも、0.05mmまでの深剃りが可能になっています。
鼻の下やアゴ下などヘッドを当てにくい場所に対しては、ヘッドが前後に40°まで動いてサスペンションが上下に浮き沈みする「プロスイング密着システム」を採用することで、しっかりと密着できるとしています。
加えて、ヘッドを1分間に1万回振動させる「音波振動テクノロジー」を搭載。ヒゲを網刃に入りやすくし、より多くのヒゲを1ストロークで剃れるので、シェービングにかかる時間は従来比で約10%短くなり(P&G調べ)、深剃りと肌への優しさを両立しています。オンライン発表会では、1ストロークでどれだけ剃り残しなく剃れるかをデモンストレーションしました。
出張先や旅行先で充電しなくても使える充電トラベルケースが付属
シリーズ9Proの最上位モデルには、新しい充電トラベルケースが付属します。このケースにはバッテリーが内蔵されており、シェーバー本体を収納すると充電が可能。使用時間が50%アップ(最大約6週間連続使用可能)します。旅行や出張に充電器やケーブルを持っていく必要がありません。
このほか、シリーズ9Proではヘッドロックスイッチ用のボタンをデザイン変更し、ヘッドの固定・非固定の操作がしやすくなっています。
シリーズ9Proの推定市場価格は、アルコール洗浄システムを備えた洗浄機と充電トラベルケースが付属するフルセットモデルが59,180円。洗浄機付きモデルが42,680円。どちらも付属しないモデルが37,180円。
同時に発表となったシリーズ8は、2019年に最上位モデルとして発売されたモデルの後継機。今回のブラッシュアップで、シリーズ9Proと同じコンパクトヘッド、プロスイング密着システム、ディープキャッチ網刃を搭載しました。
シリーズ9Proとの違いは、シリーズ9Proがトリマー刃にプロブレード+くせヒゲキャッチ刃を採用するのに対し、シリーズ8では高速振動トリマー刃となっています。また、充電トラベルケースはシリーズ9Proの最上位モデルのみ付属です。
シリーズ8の想定価格は、洗浄機付きが30,580円。付属しないモデルが27,280円となります。