東京商工リサーチは7月26日、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(7月26日16時現在)を発表した。それによると、「新型コロナ」関連の経営破たんは、負債1,000万円未満も含めると全国で累計1,826件に上った。

負債1,000万円以上の経営破たんは1,734件

  • 都道府県別破たん状況(負債額1,000万円未満を含む)7月20日16時現在(出典:東京商工リサーチWebサイト)

負債1,000万円以上の「新型コロナ」関連経営破たんは、累計1,734件(倒産1,632件、弁護士一任・準備中102件)発生。月別では、2021年に入り、2月122件、3月139件、4月154件と、3カ月連続で月間最多を更新。5月は124件と2021年1月以来4か月ぶりに前月を下回ったものの、6月は過去最多の155件を記録した。7月も26日時点で104件発生しており、6カ月連続で100件を上回っている。

都道府県別では、10~20件未満が17県、20~30件未満が11府県、30件以上は12都道府県に拡大。最も多いのは東京都の401件で全体の約4分の1(構成比23.1%)を占め、以下、大阪府178件、神奈川県87件、愛知県82件、兵庫県72件、福岡県71件、北海道69件と続いた。一方、5件未満は山梨県(2件)、秋田県と鳥取県(各4件)の3県のみとなっている。

業種別では、飲食業が307件で最多。次いで建設業が170件、アパレル関連(製造、販売)が153件、宿泊業が85件と続いたほか、飲食業などの不振が影響した飲食料品卸売業が82件、食品製造業も54件と多かった。

同調査では、「東京都では4度目の緊急事態宣言下だが、感染者数は連日1,000人超えと再拡大の兆しをみせている。飲食店に対する休業や酒類提供の自粛要請で、酒類販売事業者なども含めて関連業種の厳しい事業環境が続いている」と分析している。