東京ミッドタウン・ホールにて開催中の、生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」(7月22日~9月17日)。アンバサダーに選ばれたのが、今注目の俳優の町田啓太だ。同展は葛飾北斎の生誕260年を記念して開催されるもので、北斎の代表作である『北斎漫画』、「冨嶽三十六景」『富嶽百景』の全ページ・全点・全図が一堂に会する。町田はアンバサダーを務め、音声ガイドにも登場する。

生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」アンバサダーの町田啓太

生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」アンバサダーの町田啓太 写真提供:テレビ東京

初のアンバサダーについて、町田は「誰もが知っている葛飾北斎の特別展でアンバサダー、音声ガイドにも携わることができる。もともと僕も展覧会がすごく好きなので、参加できるということだけでもすごく嬉しいですし、それが葛飾北斎ということで、さらにワクワクしています」と喜ぶ。オファーをもらった際も「すぐ『ありがとうございます』という感じでした」と振り返った。

実際に会場も回ったという町田は「会場の作りが本当に素晴らしい。『北斎づくし』と聞いてハードルが上がっている感じがするんですけど、入った瞬間から圧倒されます。北斎のダイナミックさに加えて、時にはすごく繊細な感じも垣間見えて、どんな方だったんだろうなと、いろんな想像が膨らみます」と魅力を表す。「北斎自身が生涯作った作品の数はとんでもないので、本当に好きで探求し続けないとできないんだろうなと思いますし、70歳を超えても『まだまだ』と進化を止めなかったというのはすごいこと。自分に置き換えてみたら、本当にそんなことできるのだろうかと思うぐらいでした」と自身にも照らし合わせる部分があったようだ。

「意外だったのは、絵をどういう風に描いたらいいのかという指南書もあったこと」と挙げた町田。「簡潔に説明されているし、すごく緻密なんです。あれほどの天才だと、自分の感覚で描かれるかなと思ったんですけど、構図や描き方も考えてるということを改めて感じましたし、それを自分の中だけに留めず他の方とシェアをするというのも素晴らしいなあと、感動しました」と語った。

今回新たな仕事に挑戦となったが、テレビ東京×めちゃコミックのコンテスト「僕を主人公にした漫画を描いてください! それをさらにドラマ化もしちゃいます!!」にも参加しており、企画名の通り大賞に選ばれた作品は町田主演でドラマ化されるという、こちらも新しいプロジェクト。「僕を主人公に漫画を描いていただき、審査員でも入らせてもらい、主演でドラマ化もさせてもらえるなんて、こんなにもワクワクする企画に参加させてもらって本当に嬉しい。参加してくださったみなさんと一緒に作っていく作業が、毎回たまらなく好きな時間なんです。役者として出るだけではない形で関わっていきたいなと思っていたので、たくさんの新しい挑戦をさせてもらいたいなと思います」と、町田の意欲は十分。「僕もどういう視点で審査をしていけばいいのか、毎回スタッフの皆さんと打ち合わせするのが楽しくもあり、難しくもあり、とんでもなく楽しいものになるんじゃないかな。すごく挑戦しているので楽しみにしてもらいたいです。1年がかりのプロジェクトってなかなかないですから」と期待を煽った。

最後に、北斎が引っ越し魔だったという逸話から「大学から東京出てきた時に初めての1人暮らしだったんですが、大学から近めだったので、たまり場になってまして。誰かしら家にいる毎日で、その当時大体いたのが、関口メンディー」と、EXILE /GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーで、町田とは大学で同級生だった関口とのエピソードを明かす。

町田はさらに「(関口は)週5くらいでずっと家にいて、1度、僕が先に家を出て『後でゆっくり出てきてね』と鍵を渡して、日中鍵をまた返してもらって、夜に家に帰ったら、家の中が湿気でひんやりしていたんです。なんだこれ、と思って部屋に入ったら、お風呂の水が出しっぱなしになっていました。しかも、もともとお湯をはろうとしていたのに失敗したのか、出しっぱなしになったままガスが止められてしまって水になっていたんです。真冬だったんですが、その日は冷水で風呂に入ることになる、という事件でした」と続ける。「未だにその話をすると『本当にごめん! ごめんね!』と言ってます」と微笑ましいエピソードだったが、北斎展の話の最後が関口の話題になってしまったために、町田は「本当に大丈夫ですか? こんな話で……締まり、良かったかなあ」としきりに気にしていた。