アニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が、8月13日よりAmazon Prime Videoで240以上の国と地域で配信されることを記念し、本作の原作・脚本・総監督を務めた庵野秀明氏が23日、オンラインで行われた「Comic-Con@Home(コミコン ・アットホーム)」のパネルセッションに登壇した。
庵野総監督は「本当は8年で完結させようと思っていましたが、16年かかってしまいました。全てが終わった今、ホッとしています」とラストを迎えた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズを振り返った。
1995年にテレビシリーズとして誕生し、26年もの間SFアニメ超大作の金字塔として君臨している本作に関して庵野総監督は、「作品自体のストーリーやドラマ、技術的なクオリティは、スタッフとキャストの努力のお陰で、常になるべく高い位置にあるように頑張って維持しています。それとは別に、『エヴァンゲリオン』には世界の人に共通する何かがあったのだと思います。それは自分自身の物語として捉えられるような仕組みになっていたからなのかもしれません。一概には決められませんが、世界中の人がそれぞれ自分にとってこれだと思うものが、届いた結果なのかなと思っています」とエヴァが世界で愛され続けている理由について見解を述べた。
また、過去にテレビシリーズと『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』で2度終わりを迎え、今回が3度目となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のラストに関して、「おおむね最初から決めていました。漠然とあった終わり方が、少しずつ形を変えて今回の終わりに行きつきました。ディティールは変化しましたが、根本的には変わっていません」と、ラストの制作秘話を明かした。
さらに「今年61歳になったので、エヴァではなく実写作品の映画を何本か作りたいと思っています。アニメーションは、今後実写作品を数本作ってから、またやれるチャンスがあればと思っています。まだ何も決まっていませんが」と今後の展望を語りつつ、「実写作品とアニメーション作品の制作の仕方は全く違います。アニメーションでは出来ないこ とを実写で色々と描けるので、本当に楽しみにしています」と笑顔で語り、新たな目標に向かって強い意欲を表した。
最後に、「『エヴァンゲリオン』に限らず、僕の描く作品は基本的には日本で暮らす人たちに向けたドメスティックな内容です。そのような作品が世界の人に愛されているのは本当にありがたく、光栄です。皆さん『エヴァンゲリオン』を本当にありがとうございます、そしてよろしくお願いいたします」と世界中のファンに感謝した。
Prime Videoでは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』も見放題配信中。8月13日より配信スタートとなる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を含め『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ4作全てが見られる。
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