新生活が始まり気持ちも新たになる季節。社会人生活を初めて数年、オフィスカジュアルに迷い続ける毎日から抜け出すべく、オーダースーツに挑戦してみることにした。
訪れたのは洋服の青山が展開する「Quality Order SHITATE(クオリティーオーダーシタテ)」。オーダースーツにしては手を出しやすい価格帯ながら、ハイクオリティで繊細なスーツを仕立てられると人気を集めている。オーダースーツといえば男性向けが多い中、女性でも手軽にスーツを作れるとあり、この度初のオーダースーツを注文してみた。
実際にオーダーの体験の様子はこちらから。今回は受け取りと実際に着てみた様子をレポートする。
→女性向けオーダースーツ「SHITATE」、社会人3年目が挑戦してみたら…(前編)
■Quality Order SHITATEのサービスとは?
スーツを受け取る前に、まずは「Quality Order SHITATE」のおさらいから。
「Quality Order SHITATE」は、青山商事が展開する「洋服の青山」「THE SUIT COMPANY」で2019年10月7日より男性向けオーダースーツの受注を開始。2021年1月13日より女性向けのオーダースーツも取り扱いを始めている。
その特徴は、専任のスタイリストによる採寸や毎シーズン刷新される豊富で高品質な生地を取り扱い、最新技術で丁寧に縫製することで世界に一着のオーダーメイドスーツを作れること。女性向けオーダースーツでは、「わがままを、仕立てる」をコンセプトにジャケット、パンツ、スカートから好きなものを組み合わせ、自分だけのスーツを作ることができる。そして、納期は最短で14日! オーダーメイドながら早くスーツを手にできるのも魅力のひとつだ。
価格は、ジャケットとパンツもしくはスカートのセットアップで3万1,900円から。ジャケット単体は2万2,330円から、パンツ・スカートが9,570円からと求めやすい価格帯で商品を展開している。
■2週間ぶりに来店! スーツの仕上がりは?
今回のオーダーは、「いかにもスーツは嫌。カジュアルさもありながら、きちんと感のあるかっこいいスーツが欲しい!!」。社会人3年目の筆者、おしゃれな先輩を演出するためにもかしこまったスーツより、カジュアルさを求めていた。
しかしファッションセンスに乏しい筆者。専属スタイリストの千田さんにトレンドや色の組み合わせいろいろとアドバイスをいただきながらオーダースーツを完成させた。
オーダーしてから2週間。いよいよスーツとのご対面だ。果たしてどんなスーツに仕上がっているのだろうか。
出来上がったスーツがこちら! 結構というかかなりおしゃれな雰囲気に思わず顔がにやけてしまう。採寸して自分ぴったりのサイズに仕上げたスーツはフィット感が抜群。立ったりしゃがんだりの動作も楽で、あまりの心地よさにこのまま着て帰ります!! と宣言したくなるほど。
■動きやすくフィットしたジャケット
まずはジャケットからチェックしていこう。カスタマイズで追加した襟周りの手縫い風「MFステッチ」は、ふんわりと体の線に沿ってくれる。パキッとしたスーツ特有の襟が固くちょっと浮いてしまう感じがなく、上品な雰囲気に見せてくれる気がした。
ジャケットの内側にはネームの刺繍が。こちらは無料カスタマイズに含まれていたのだが、金の文字にすると高級感もあり自分だけのスーツという実感が湧いてくる。女性は下の名前やイニシャルを刺繍することが多いのだそう。さりげないおしゃれさを感じさせるネームは、オーダーするならぜひ入れることをおすすめしたい。
採寸して、一番体の線がきれいに見える丈感と絞りにこだわったウエスト部分。腰がキュッと締まって見えるほどよいサイズに仕上げてもらっていた。ジャケットのスリット部分である「ベント」はありを選択。後ろ姿もスタイリッシュな雰囲気に。
そして裏地は半分だけ裏地がついた「背抜き」スタイル。ジャケット自体が軽く、風通しも良いためオールシーズン使えると人気なのだそう。すべて裏地をつける「総裏」も選択可能で、こちらは秋冬向けのスーツや夏でも冷房の冷えが気になる人などに人気を集めている。
ポケット部分は口が斜めになった斜めについた「スラント」に。ものの出し入れがしやすく、使い勝手のよい形だった。こちらはフラットも選択が可能。ポケットひとつにも自分好みにチョイスができる。
今回のこだわりポイントである袖は、4つボタン実際にボタンとして使用できる「本開き」にカスタマイズしたもの。既製品のスーツの多くは、ジャケットの袖にボタンが飾りとして縫い付けられているため、実際にボタンを付け外しできる本開きはオーダーならではの仕様。あえてボタンを一つ外して抜け感やこなれ感を出すなど、遊び心のあるスタイリングも可能だ。
■細見えする!? スタイリッシュなパンツ
続いてはパンツの仕上がりをチェック。脚を細く見せたい! と身体の線をきれいに見せる丈感にするため、専属スタイリストの千田さんに細かく調整してもらった部分だ。
どうでしょう。足首が見えすぎず、隠れすぎずのジャストな丈感に。ベルトを付けることを想定して少し長めに見繕ってもらったがこれが最高の選択だったように思う。
ウエスト部分はもたつきもなく、ベルトも落ちないちょうどなサイズ感。浅めのウエストにしたが、ハイウエストも選択が可能だった。
■コーディネートは無限大!
スーツを一通りチェックしたところで、千田さんからコーディネートのご提案が。スーツすぎないオフィスカジュアルにしたいという要望をしっかりと覚えていてくださり、出来上がったスーツと合う服の組み合わせを伝授してもらった。
まずはこのスーツに合うブラウスから。薄いブラウンよりのベージュで、細く薄いピンクのラインが入ったチェック生地のため、無地のブラウスやシャツが合わせやすいそう。白に限らず、淡いカラーのシャツも合うということで、今回は薄めのオレンジブラウンのブラウスとともにコーディネートしてみた。
仕事ができる女感が演出できている気がする。結構おしゃれなんじゃないですか! シャツだけでなく靴やバックなどの小物までアドバイスをいただき、鏡を見ながらあれこれ組み合わせてみると、このスーツをどうやって着こなそうか想像が広がっていく。
「ジャケットだけを着てジャケパンスタイルにしたり、パンツとブラウスだけで組み合わせてみたり、それぞれ単体で使えるのでコーディネートの幅は広いですよ。夏はパンツだけ使うといったオールシーズンの着こなしを楽しんでくださいね」と千田さん。ファッションに疎い人間なので、組み合わせまでアドバイスをもらえるのは大変ありがたかった。
アドバイス受け取りは30分ほどで終了。いろいろと話を聞けたのでかなり充実した時間だった。
■お気に入りの一着が完成
さっそくオーダースーツを着て出勤をしているこの頃。以前の私とのビフォーアフターを見てみよう。
とりあえずそこらから引っ張ってきたスタイルから、こなれ感のある仕事ができるスタイルに大変身! オフィスカジュアルってなんぞやと思っていたが、これはかなりいい感じのオフィカジスタイルではないだろうか。
Quality Order SHITATEでは、一度採寸してオーダーをすれば2回目以降はサイトからログインすることですぐにオーダーが可能となる。ジャケットやパンツの単体での注文も可能なため、また作りたくなったときもすぐにできるのは嬉しいところだ。
今回実際にオーダースーツを体験してみて感じたのは、自分のために時間を使いスーツをオーダーすることの楽しさと、それに対する満足度の高さだった。いつもの服が、こだわりの一着になるだけで自然と背筋が伸び、それに似合う人になろうという気持ちが生まれてくる。
そして、手を出しやすいコスパの高さとオーダーから商品が手に届くまでのスピードの速さから、意外とスーツをオーダーするのは簡単だという発見に自分の中のスーツへの敷居が低くなった。
社会人なら誰しもが一着は持っているスーツ。オーダーしてこだわりの一着にしてみることで、自分のモチベーションアップにもなりそうだ。今回作ったスーツは手入れをしながら、大切な一着にしたいなと思う。