近年、主演やヒロインとして数々のドラマ・映画に出演し、女優として存在感を増している中条あやみ。今月4日にスタートした鈴木亮平主演のTBS系日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(毎週日曜21:00~)では、研修医・弦巻比奈(つるまき・ひな)を熱演している。日曜劇場初出演、そして本格的な医療ドラマ初出演の中条にインタビューすると、「私の中で一番大変な作品」と断言。「この作品を乗り越えられたら何でもできる気がします」と述べ、役とともに成長しつつある自身の変化について語ってくれた。
本作は、「TOKYO MER」という救命救急のプロフェッショナルチームを舞台とする本格救命医療ドラマ。最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施す「TOKYO MER」のリーダーで、驚異的な救命技術を持つスーパー救命救急医である主人公・喜多見幸太を鈴木が演じている。
中条が演じる比奈は、循環器外科の研修中でありながら、MERチームを兼務するよう命じられた研修医。万全の医療体制のもとで患者とじっくり向き合うことを理想としている比奈は、救命救急の現場に戸惑い、危険を顧みない喜多見のやり方に反発するも、目の前の患者を助けたいという喜多見の強い思いに触れ、救命医療の大切さに気付き始める。
中条は日本テレビ『白衣の戦士!』(2019)で看護師、『君と世界が終わる日に』(2021)で研修医を演じたが、本格的な医療ドラマは今回が初めて。「台本の展開が早くて撮影が大変だろうなと思っていたら本当に大変で、1本の映画を撮るのと同じようなスケール。完成した1話を見たときは『映画じゃん!』と思い、誰もが面白いと言ってくれるだろうなという確信もありました」とスケールの大きさに驚き、「頑張らないと、という気持ちになりました」とより気が引き締まったという。
11日に放送された第2話で比奈は、自分のミスにより患者が命の危険に陥ってしまい、自信を失う。そんな中、夏祭りでの爆発事故の現場で自分がオペをせざるを得ない状況に。逃げずに立ち向かった比奈は、途中で駆けつけた喜多見らのサポートもあり、1人の患者の命を救った。
比奈にスポットが当てられた第2話について、中条は「いろんな人に共感していただいて、『私も頑張ろう』と思ってもらえたら」という思いで演じたと告白。また、「医療関係者の方が見てもリアルな研修医を演じられたら」という思いから、医療監修の先生に「比奈は本当にこんなにポンコツでいいのか」と何回も何回も確認し、「本当に研修医は最初何もできないから、比奈ちゃんはそれで大丈夫」という言葉をもらったと明かした。
第1話の平均世帯視聴率は14.1%、第2話は14.3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好調を維持している本作。中条も反響を感じていると言い、「『こんなドラマ初めて見た』『スケールがすごい』など、いい言葉をたくさんいただくので、日曜劇場のスケールのすごさや、TOKYO MERという今までになかったものに挑戦することのすごさを痛感しています」と語った。
医療従事者からもたくさんのコメントが寄せられているという。研修医や看護師を目指している人たちから「自分がいていいのか悩んだり、壁にぶち当たることはたくさんあるけど、比奈ちゃんを見て私も頑張ろうと思えました」といった声が届き、「私自身、比奈を演じていて、みんなの足を引っ張らないかなとかいろんな不安がある中で、みんな同じことを思っていて、みんな頑張っているんだなというのがすごくうれしかった」と励みに。「ドラマを見て元気になってもらった人がたくさんいるといいなと思います」と話した。