歌手のさだまさしとタレントの香取慎吾が出演するテレビ信州の特番『さだまさし☆香取慎吾 アートはうたう』が、25日(15:00~ ※長野ローカル、後日Huluで配信)に放送される。
この番組は、19年10月の台風19号で不通となった上田電鉄別所線の全線運転再開を記念して放送されるもの。コロナに負けないメッセージを発信するため、アートと歌を愛するさだと香取が、信州の高校生とパフォーマンスを披露する。
上田駅前で待ち合わせた2人は、電車に揺られ、地元の人たちと交流。終点・別所温泉駅では、土産店や飲食店が並ぶ北向観音の参道をぶらり散策する。被災地の復興とコロナ終息の願いを込め、北向観音で参拝。そして旅のクライマックスで、信州の高校生たちとのコラボパフォーマンスに挑む。
2人のコメントは、以下の通り。
――諏訪に暮らしていたさださんから見た信州の魅力は?
さだ:一口に信州って言いますけど、信州にも様々な顔があってね。一つ二つの色じゃないんですよね。自然が豊かであるということ。作物もたくさん穫れるし、それから風光明媚ですよね。僕は相性が良くて、軽井沢でこもって曲作りをさせてもらったり、蓼科高原で曲作りをしたりっていうことは、何度も経験してるんですけどね。穏やかで、僕はファンですね。
――香取さんは、仕事やプライベートで信州にくる機会はありますか?
香取:あの~、結構来てますね。お仕事でも来てるんですけど、プライべートでも。若い頃は、時間ができると海外に行っちゃうことが多かったんですけど、国内だと信州に来てますね。
さだ:あ~、海外のような感じがしますもんね!
香取:そうですか!?(笑)日本を感じに。
さだ:あっ!?日本を感じにね。
香取:20代の頃とかは海外ばっかりが、僕も40代になってきて…
さだ:日本の良さ?
香取:はい。の中で、信州来てます!あと、さださんも諏訪にいらしたんですよね? ずーっと自分の現場にいてくれる僕のマネージャーが諏訪出身なんで。
さだ:あら~じゃぁ、ぜひ諏訪に。
香取:それで今回(信州に)来たんだと思います!
さだ:あっ!そういうことか! (マネージャーの方を見て) ありがとうございました。
香取:現場のマネージャーの彼の思いが、すごく強く!!(笑)
さだ:“信州愛”ってすごいのよ、地元の歌ってそうないでしょ?
香取:ない。
さだ:信州には「信濃の国」っていう歌がありますからね。みんな歌うんですよ。腹立つくらい歌いますよね?
香取:腹立つくらいって。(笑)
さだ:そういう不思議な世界観が信州にはありますね。
香取:あと、空気がおいしいですよ、やっぱり。
さだ:空気はおいしい!あと、食べ物もおいしい!馬の肉もね。
――香取さんがこれまで訪ねた中で、信州の好きな場所は?
香取:軽井沢はやっぱり。
さだ:軽井沢はね。
香取:で、気になっているのは、佐久。
さだ:おっ!
香取:稲垣が、吾郎ちゃんがよく来ているらしい。
さだ:そうなの?
香取:佐久の畑をお手伝いさせてもらって、その野菜でとか。
さだ:いいね。
香取:あんまり吾郎ちゃんって、プライベートのお話とかもしないんだけど、佐久のことをよく言うんですよ(笑)
さだ:へ~
香取:なんか知らぬ間に、すごくいいところって。
さだ:いいところだけどね。
香取:おいしい野菜があって。東京にいて畑で汚れるとか、あまり経験できないことを吾郎ちゃんは佐久でいっぱい経験してる。あんなに楽しそうに話す稲垣吾郎は、あんまり見られない。
さだ:そうだよね。そういう世界とは違う世界な感じだよね。
香取:ワインを片手にみたいな人なのに。佐久がいいところっていうのは、吾郎ちゃんから刷り込まれてますね。
――見どころは?
さだ:香取くんが、今回作品に挑戦してくださるっていうのを聞いて、すごく楽しみ。
香取:楽しみです、僕も。
さだ:きょうのこの一連の旅が影響すると思うので。
香取:影響しそうですね。
さだ:ね。
香取:あと、学生たちと一緒にっていうところも、すごく楽しみですし。
さだ:共同作業ってすることありますか?絵画なんかで。
香取:あんまりないですね。
さだ:香取くんの奔放なイメージというか、馬力っていうか、活力が伝わってくる作品が多いので、きょうはどんな弾け方をしてくれるのか楽しみ。僕の方は、歌を一緒にうたってくれる生徒さんたちがいるので楽しみですね。
――どんな思いでパフォーマンスに臨みたいですか?
香取:きょう通ってきた鉄橋。災害から1年5か月経って復旧して、この明るい未来への気持ちだったり、町を歩かせていただいて電車にも乗らせてもらって、すごく清々しく気持ちがいいので、あとは、学生たちがきっと緊張してると思うんですよ。そこもね、嫌いじゃないんですよね!(笑)その緊張感を本番で一緒にコラボレーションしながら壊していくというか、緊張してたはずなのに楽しくなっている、みんな。
さだ:うん、いいね。
香取:そんな空気になったらいいなと。
――最後に、信州の皆さんへメッセージを
香取:別所線もそうですし、今コロナ禍の中で大変なこともたくさんあると思います。今回のロケも日程が変わってしまったりとか、でも、来られて本当に嬉しいですし、こういう形ですけど、信州のみなさんとテレビを通じてお会いできて嬉しく思っています。見て下さい。
さだ:一昨年の台風19号の被害、酷い目に遭いましたよね。それから、昨年からの新型コロナウイルス感染症に関して、本当に息詰まるような日々を過ごしています。信州に限らず、日本中が息を殺している状況ですけれども、これに負けないで、必ず明日は来るという、音楽や美術絵画は希望であるということを僕らは信じて、楽しみをお届けできたらいいなと思います。
■高木真一郎プロデューサー
台風19号の被災から全線開通した上田電鉄別所線に乗るさだまさしさんと香取慎吾さん。2人のビックアーティストが上田市を訪れた目的は、歌とアートで上田市を、そして日本を元気づける作品をつくること。上田駅から別所線に乗り、沿線を散策しながらパフォーマンス会場へ向かいました。途中、修復された赤い鉄橋を渡った瞬間「よかったね!」と、拍手。
別所線沿線の旅では、さださん思い出の場所や地元の人気グルメも登場します。
ロケ初共演の2人とは思えないコンビネーションも見どころです。
また、特に印象的だったのは、戦没画学生の作品を展示する「無言館」で、さださんからの「戦争に行く前に絵を描けるか?」との問いかけに対する香取さんの答え。平和とアートの関係を考えさせられた瞬間でした。
そして一番の見どころは、何と言っても信州の高校生とのコラボパフォーマンス。
さださんの優しく力強い歌声と、香取さんの躍動感あふれるペインティングは、様々な問題が渦巻く世界で、前を向いて歩くきっかけを与えてくれる作品となりました。
『アートはうたう』ぜひご覧ください。