映画『星空のむこうの国』(7月16日公開)の七夕直前完成披露試写会が5日に都内で行われ、鈴鹿央士、秋田汐梨、佐藤友祐(lol-エルオーエル-)、有森也実、小中和哉監督が登場した。

  • 左から小中和哉監督、佐藤友祐、鈴鹿央士、秋田汐梨、有森也実

    左から小中和哉監督、佐藤友祐、鈴鹿央士、秋田汐梨、有森也実

同作は1986年に小中和哉監督が22歳で監督したラブストーリーのセルフリメイク作。高校生の昭雄(鈴鹿)は2カ月間、同じ美少女が現れる夢を毎晩見ていた。ある日、現実の昭雄の目の前に、その彼女・理沙が現れる。理沙はある約束を果たすため、もうひとつの世界線に生きる昭雄のことを、ずっと呼び続けていた。

商業映画監督デビュー作のセルフリメイクに小中監督は「22歳の自分がやったことを今の自分が改めてやり直すという、自分にとっての初めての試み。22歳の自分と対話しながら、当時の自分に『成長していないのか?』と問われているような気分で撮影をしていました」と初の試みにプレッシャーもあった様子。ファンタジー映画初挑戦で映画単独初主演の鈴鹿は「パラレルワールドなので頭がこんがらがりそうになったこともあったけれど、何度かリハを重ねて、キャラクターを自由に作っていきました。現場の雰囲気も素晴らしく、伸び伸びとやらせていただきました」と振り返り、「物語を通して、作品の中で男としても成長することができました」と手応えを明かした。

秋田はファンタジー作品だけに「日常では起こりえないことが起きたときに、どれくらいのリアクションをとるのか想像するのが大変でしたが、自分の気持ちを大切に演じました」と報告。1986年版でヒロイン・理沙を演じた有森は「当時は演技について手取り足取り監督に教えていただき、ストレートに感情表現をすることを学びました。監督が思い描く理沙になろうと努力していました」とオリジナル版当時の心境を打ち明けた。

佐藤は「台本をいただいた時に思ったのが、長セリフが多い! ということ。説明台詞が沢山あったので、誰よりも完璧に台本を読み込んで覚えました」と熱演を報告。鈴鹿の印象については「央士君はその場で役に切り替わる人。普段は柔らかいのに、役に入った瞬間に『おい!』となってビックリした。それくらいスッと入る」と憑依型体質であると分析していた。

また佐藤は「謝りたいこと」として「撮影中に汐梨ちゃんがロケバスで休憩していたときに、コーヒーをこぼした。実はそれは僕のコーヒーで。その時に言い出せなかったので、ここで謝ります!」と公開謝罪する。撮影中に鈴鹿と秋田の3人で食事をしたそうだが「僕も一応ミュージシャンなので音楽の話題で盛り上がろうと思ったら、2人だけで盛り上がってしまい話に付いていけませんでした」と残念そうだった。

鈴鹿と秋田はヒップホップが好きだそうで、鈴鹿は「僕にはイエーイ! という感じがしないかもしれないけれど、結構ノリノリな音楽を聴きます。秋田さんにもそのイメージはないけど意外だよね! と盛り上がりました」と知られざる一面を明かしていた。

明後日に迫る七夕にちなんで、それぞれが願い事を発表。小中監督と有森は「コロナ収束&『星空のむこうの国』大ヒット!!」などと本作のヒット祈願。佐藤は「打ち上げに行きたい!」とご時世柄叶わなかった飲み会開催を祈願。秋田は「友達ができますように」と願い、その理由について「大学がオンライン授業中心で、入学から1日しか大学に行っていない。大学での友達が一人もいない。全然できない」と説明した。

主演の鈴鹿は、佐藤から「映画の大ヒットだよね?」と願い事を聞かれるも、短冊に込めたのは「イギリスでサッカー観戦。コロナがはやく終息しますように」だった。佐藤から「おい! 主役!」とツッコまれつつ、「イギリスではサッカー大会が行われていて、スタジアムに多くの観客がいるのをみたら『サッカーを見に行きたいなあ』と思う」と羨ましそう。それでも主演として「実はこの余白に『大ヒット』と書いてあります。ブルーライトを当てれば……」とジョークで笑わせた。最後に主演の鈴鹿は「見どころは沢山あって、盛りだくさんの魅力が溢れる映画です。エンディングは佐藤君作詞の曲で最後の最後まで楽しめるので、友達におススメして広げていただけたら嬉しいです」と全国公開に願いを込めていた。