26日に藤井二冠が叡王戦の挑戦権獲得。棋聖戦、王位戦に続いてタイトル戦に3連続で登場

藤井聡太王位に豊島将之竜王が挑戦する将棋のタイトル戦、お~いお茶杯第62期王位戦七番勝負(主催:新聞三社連合)第1局が6月29、30日に愛知県「名古屋能楽堂」で行われます。また、26日には藤井二冠が叡王戦挑戦者決定戦で勝利し、豊島叡王への挑戦権を獲得しました。王位戦と叡王戦合わせて十二番勝負。両者の熱い夏が始まります。


藤井聡太王位・棋聖の夏のタイトル戦日程

藤井二冠と豊島竜王。両者は2つのタイトル戦で挑む側と挑まれる側という立場を入れ替えて対戦します。王位戦では豊島竜王が藤井王位に挑戦。叡王戦では藤井二冠が豊島叡王に挑みます。

豊島竜王は王位リーグ紅組を4勝1敗で優勝し、5月24日に行われた挑戦者決定戦で羽生善治九段を破って藤井王位への挑戦権を獲得しました。

一方、藤井二冠は段位別予選の八段戦を勝ち上がり、本戦で行方尚史九段、永瀬拓矢王座、丸山忠久九段、斎藤慎太郎八段に勝利して豊島叡王への挑戦権を獲得です。

豊島竜王は藤井二冠が唯一大きく負け越している棋士です。両者の対戦成績は、藤井二冠の1勝6敗。藤井二冠が6連敗を喫した後、今年の1月に行われた第14回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメントで初勝利を挙げています。

両者による夏の十二番勝負が最も過密日程になるのは、8月18日~25日にかけてです。18、19日に王位戦第4局が行われ、22日には叡王戦第4局、そして中1日で王位戦第5局が24、25日に実施されます。詳しくは記事上部の「【図表】藤井聡太王位・棋聖の夏のタイトル戦日程」のリンクよりご確認ください。

また、藤井二冠は棋聖戦の防衛戦を戦っている最中でもあります。現在2連勝で防衛に王手をかけていますが、もしここから連敗で第5局までもつれた場合、3つのタイトル戦を並行して戦うことになります。具体的には、王位戦第3局(7月21、22日)、叡王戦第1局(7月25日)、棋聖戦第5局(7月29日)、叡王戦第2局(8月3日)という日程です。

さらに、藤井二冠は第34期竜王戦決勝トーナメントに進出しています。竜王のタイトル保持者も豊島竜王です。まだまだ先の長い話ではありますが、もしかしたら両者の対決は「夏の十九番勝負」になるかもしれません。

叡王戦で斎藤八段を破り、挑戦者になった藤井二冠(提供:日本将棋連盟)
叡王戦で斎藤八段を破り、挑戦者になった藤井二冠(提供:日本将棋連盟)