エバーセンスは6月25日、「男性育休に関するアンケート調査」の結果を発表した。調査は5月21日~6月13日、同社運営の育児向けアプリ「ninaruポッケ」「パパninaru」の利用者563名(男性196名、女性367名)を対象にイン ターネットで行われた。
調査対象者のうち、自身または配偶者が男性育休を取得したという人は37.1%。自身・配偶者が男性育休を取得しなかったという人に理由を聞いてみたところ、「職場の理解がなかった」(40.1%)が断トツに多く、次いで「収入を減らしたくなかった」(19.9%)、「必要性を感じなかった」(16.2%)という結果に。また、育休を取得することにどんな不安があるかと尋ねたところ、「仕事の引き継ぎ」(62.9%)、「復帰後の仕事への影響」(60.8%)、「家計への影響」(51.6%)が上位に並んだ。
次に、配偶者が育休を取得しなかった女性に対し、実際には取得してほしかったかどうかを聞いたところ、55.3%が「すごく取ってほしかった」「できれば取ってほしかった」と回答。一方、実際に育休を取得した男性は、52.4%が「とても不安だった」「少し不安だった」と回答し、その理由を尋ねると、「過去に男性で育休を取得した社員がいなかったから」「会社のキャリアが断絶するのではないかという不安があった」「自分の仕事を他の人に押し付ける形になってしまったから」といった声が。
さらに、両者に対し「機会があればもう一度取得したい/取得してほしいと思いますか?」と質問したところ、83.9%が「はい」と回答。お互いへの感謝や理解が深まったというコメントが多く、中には、育休を取ることの不安を自分自身も経験することで、妻の感情を理解できたという声も見受けられた。
次に、夫婦で育休を取得できた場合に期待することを3つ選んでもらったところ、男女ともに「子育ての大変さを共有」(男性66.9%、女性67.8%)がトップに。また、「主に育児の分担」(同59.3%、56.9%)についてもともに6割近くが選択したが、「子育ての楽しさを共有」に関しては、男性60%に対し、女性は38.1%と大きなギャップが明らかに。
女性は「子育ての楽しさを共有」することよりも、「主に家事の分担」(同47.6%、56.3%)を期待しており、さらには、男性が考えている以上に、「自分一人の時間が持てる」(同9.0%、25.6%)ことを期待していることがわかった。
次に、男性の育休取得のために効果的なことを聞いたところ、「上司や同僚の理解・サポート」(77.2%)や「職場の積極的な推進」(68.6%)が上位となり、育休を取得することがあたり前の選択肢となるような働きかけが求められる結果に。また、3位には「収入の保障を手厚くする」(52.9%)が入り、育休取得の不安でも“家計への影響”が懸念されていたことから、金銭面に対する不安が育休取得の大きな壁であることがうかがえる結果となった。
最後に、「機会があれば、"男性版産休"を取得したい/取得してほしいと思いますか?」と尋ねたところ、74.1%が「はい」と回答した。