プレシャスパートナーズは、2022年に卒業する学生を対象に「オンライン面接に関する調査」を実施、6月18日にその結果を発表した。調査期間は4月9日~6月4日で、調査対象は同社が運営するアールエイチナビに登録し、リクルートオーディション/就活セミナーに参加した学生。有効回答数は241名。
「オンライン面接が始まる前に整えた・準備したものは?」という質問に対して、最も多い回答は「Wi-Fi環境の整備」(37.3%)。続いて「オンライン用のメイクや髪型・服装などの研究」(36.1%)、「部屋の模様替え」(35.3%)、「高さを調節する台の購入・準備」(28.2%)、「リングライトなど照明の購入・準備」(20.7%)となっている。この結果から、相手に自分をどう魅せるかを考え、準備をしている学生が多くいることが見て取れる。
また「オンライン面接では自分の良さが伝わらないと思うか」と聞いたところ、42.3%が「思う」と回答、「思わない」と回答したのは57.7%となった。
「思う」と回答した方からは、「カメラにはどうしても上半身しか映らないので、ジェスチャーをしてもほとんど映らず、伝えたいことが伝わっていないような感覚があるから」といったコメントのほか、「相手の表情や雰囲気が読み取りづらいのでその逆もそうだと思うから」「企業説明を聞いても企業の社風が全く分からなかった。逆に言えば、企業にも自分が伝わっていないと思った」と、企業側の情報が上手く受け取れないため、自分の良さもまた伝わっていないだろうと考える意見も。
一方、「思わない」と回答した方からは、「オンラインでの設備を整えること、充電しておくこと、メイクを研究、明るく見える角度などを把握して相手にどう見えるかを研究すれば、『自分』を見てもらうことは可能だと思う。それらがしっかり準備できないのであれば良さは伝わりにくいとは思う」「対面でもオンラインでもやることは変わらない。むしろ地方格差など、良い面が多い」と、事前に対策すれば良い、オンラインでもオフラインでも変わらない、といった理由が挙げられた。
また、「オンライン面接の際に企業側にお願いしたいこと」という質問項目では、「就活生も企業側も緊張していると思うので何かリラックスできるようなトークをする時間がほしいです」「感情が伝わりづらいので、企業側もオーバーリアクション気味にして欲しい」といった面接内容に関する要望のほか、「音声と回線チェックを企業側にもお願いしたい。画像の乱れ・画角にいない・音声をマイクが全然拾わないなどがあり、指摘しても直らない時はさすがに直ったふりをするので大変でした」「画面から離れてではなく、できるだけ表情が見えるように面接官側も画面に近づいて面接を行ってほしい」と、見え方や聞こえ方など環境面について指摘する声もあった。
今回の調査を受け、プレシャスパートナーズは「従来の対面型面接では、立ち振る舞いや清潔感、所作という部分が身だしなみのひとつに含まれていましたが、オンライン型面接では"相手に自分をどう魅せるか"を考え、設備や環境を整えている学生が多くいました。このことから、オンライン時代の身だしなみの定義が変化していると言えそうです。また、42.3%がオンライン面接では自分の良さが伝わらないと『思う』と回答しており、企業側はアイスブレイクの時間を設ける、オーバーリアクションをするなどを行い、普段通りの学生の良さを引き出せられるような工夫を行うと良いでしょう」とコメントを寄せている。