ウィル・シードはこのほど、「リモートワーク時代における2020年度新⼊社員の実態調査」の結果を発表した。調査は2⽉〜3⽉、通信・⼈材・IT 3企業に2020年度に入社した新⼊社員518名(通信316名、人材116名、IT86名)を対象に、甲南⼤学経営学部教授尾形真実哉氏が実施したもの。
テレワークの働き易さについて聞いたところ、87.3%が「働き易い」と回答。また、83%が「満⾜している」と、新入社員の多くがテレワークに好意的であることが明らかに。しかしながら、⼀⽅で、39%が「ストレスを感じている」、49%が「孤独感を感じている」と答えており、テレワークのネガティブな⾯も浮き彫りとなった。
今後の働き⽅について聞くと、86%が「テレワークを継続したい」と回答したものの、72%が「対⾯での仕事を希望している」と回答。この結果について尾形⽒は、「テレワークでも、ある程度良質な仕事経験を提供することができるが、対⾯での仕事希望者は、やりがいや成⻑実感を得られず、ストレスと孤独感を覚えている可能性が⾼い」と指摘している。
次に、テレワークによる⼈間関係構築について調査したところ、84%が「上司と良好な関係性を構築できている」と回答したものの、57%が「テレワークでは職場の⼀体感を感じられない」、75%が「社内の⼈的ネットワークを広範化できていない」と回答。
これについて尾形は、「同僚と⼈間関係が構築されれば、メンタル不安が低減できる。新⼊社員の不適応を防ぐためには、職場の⼀体感醸成や他部署との関わりなど、⼈間関係構築が重要で、テレワークと対⾯の“ハイブリット型”が有益だ。コロナ後に求められる⼈材育成は、この“ハイブリッド型“の働き⽅に対応した内容。対⾯の重要性は変わらないが、その上で、周囲が『若い世代はリモートワークに好意的である』ことを理解し、考え⽅を『リモートワーク』へアップデートしていくことが⼤事」とコメントしている。