東京2020組織委員会は、本日、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)とともに、東京2020大会において参加者が遵守すべきコロナ対策上のルールを取りまとめたプレイブック(ルールブック)の、第三版を公表した。

  • 東京2020大会に向けたプレイブック(ルールブック)

プレイブックは、IOC、IPC、東京2020組織委員会、東京都、国による議論を経て作成されてきたもので、加えて、オールパートナーズタスクフォースにおける専門家らの科学的知見に基づく議論も踏まえられており、アスリートを含む全ての大会参加者と、大会をホストする日本国民の双方にとって、安全で安心な大会を実現するために作成されている。

プレイブック第三版における重要な更新内容は、以下のとおり。

行動管理ルールを強化

・ 海外からの来日参加者について、待機期間内に活動が認められる場合においても、監督者による帯同やGPS管理など、厳格な行動管理下においてのみ認められる。
・ 自己手配宿泊施設については、感染症対策の要件や行動管理について定める宿泊ガイドラインへの適合を組織委により認められる必要があり、これを満たせない場合は、宿泊先の変更を求められる。
・ 原則として、公共交通機関を使用してはならないが、大会専用車両が利用できない(アクセスが無い、用務先への移動ができない)場合は、大会専用ハイヤーTCT(Transport by Chartered Taxi)サービスを利用。

検査頻度・プロセスの具体化

・ 大会における役割とアスリートへの接触レベルに応じて異なる検査頻度を、検査対象別に明示。
・ 空港における検査、及び、滞在中のスクリーニング検査において、検体採取から提出、結果判明に至るまでの詳細なプロセス。
・ 専門家諮問グループ(RAEG)の役割。

ルール違反に対する制裁措置を明確化

・ 組織委は、違反者の大会出場停止処分やアクレディテーション剥奪等の適切な措置を講じるようIOCと協議。
・ IOCは、IOC/IPC COVID-19 サポートユニット(ICSU)を通じ、警告、アクレディテーションの一時又は完全撤回、大会からの除外、失格、金銭制裁を含む措置と制裁を適用する。

その他プレイブック第 2 版以降の課題対応

・ PVC(オリンピック ID 兼アクレディテーションカード、パラリンピックID兼アクレディテーションカードの有効化前カード)未達者の入国プロセス。
・ 出国前に必要な陰性結果証明の要件。
・ 東京2020感染症対策センター(IDCC)の役割。

プレイブック第三版の公表で、安全で安心な大会準備も最終段階となる。なお、プレイブックでは、ワクチンの接種を大会参加者に義務づけていない一方、選手に滞在する選手及び関係者の80%以上がワクチンを接種して参加することが見込まれており、より一層安全で安心な大会実現に向けた準備が進んでいるという。それ以外にも、放送関係者やプレス関係者においても 70~80%がワクチンを接種して参加する見込みであることがIOCより伝えられている。