サントリーホールディングスでは環境への取り組みの一環として、小学校3~6年生と保護者を対象に「森と水の学校」を実施している。現在、7月と8月のリモート開催に向けて参加者を募集中だ。それに先立ち、14日には「森と水の学校 オンライン自然体験」の様子がメディアに公開された。
同社ではこの取り組みについて、「水育(みずいく)を通じて、未来に水を引き継いでいきたい。こうした取り組みにより子どもたちの主体的な学びをさらに深めていければ」と期待を寄せる。
サントリーの水育「森と水の学校」とは
もともとサントリーの水育「森と水の学校」は、『サントリー天然水』のふるさとである白州(山梨県)、奥大山(鳥取県)、阿蘇(熊本県)の3地点の森の中で、リアルな自然を体験してもらうプログラムとして始まった。
「森と水の学校は、次代を担う子どもたちに水を育む森のはたらきや水を守ることの大切さを伝え、自然を愛する心を育んでもらいたいという思いから、2004年より実施しています。白州、奥大山、阿蘇で開催される自然体験プログラムは累計で754回実施、参加者数は計26,900名となりました」と同社は説明する。
しかしコロナ禍の影響を受け、「森と水の学校」白州校・奥大山校・阿蘇校の現地開催は、現在も中止が続いている。その代わり、昨年(2020年)からスタートさせたのがオンラインによるリモート校。今年(2021年)も7月17から8月29日まで、指定された日時にて計44回の実施を予定している。対象となるのは小学校3~6年生と保護者で、定員は各回40名まで。
担当者は「オンラインだからこそ体験できることもあります。オンライン化により、白州・奥大山・阿蘇から遠い地域の方も参加できるようになりました。今後は、リアルとオンラインのハイブリッドで活動を展開していきます」と説明する。
模擬授業がメディアに公開
メディア向けオンライン発表会の開催された6月14日、報道陣にも「森と水の学校 オンライン自然体験」の模様が公開された。サントリーのスタジオから担当者が授業を進行。冒頭では「サントリー天然水が自然のなかで、どのようにして育まれているのか。みなさん、今日は探検隊になった気持ちで見ていきましょう」と呼びかけた。
ここで映像が切り替わり、熊本県"天然水の森 阿蘇"にいる担当者が現地を案内する。映し出されたのは、阿蘇山のなかでも外輪山の西側にある森の映像。説明によれば、サントリーでは九州熊本工場で使う地下水を育むため、この森を整備しているという。
まずは森に自生するミズナラ、ブナといった特徴的な木々、そして森に暮らす昆虫などを紹介。臨場感のある映像を交えながら、子どもたちに自然豊かな環境であること、ここで水が育まれていることを伝えていく。その後、クローズアップしたのは森の柔らかな土について。担当者は、ふかふかの土の役割について「雨水を蓄えることができる」「土に含まれる微生物の働きにより、濁った水も綺麗に濾過される」と説明した。
最後に、サントリー天然水が安全・安心な仕組みで、環境に配慮した方法で製品化されていることを紹介。スタジオの担当者は「自然が育んだ天然水を汲み上げて、製品がつくられているんですね。つまり豊かな森や美しい山そのものが、サントリーにとっては天然水の工場なんです。森と水はつながっている、ということがお分かりいただけたでしょうか」とまとめた。
サントリー水育「森と水の学校」の詳細は、同社のウェブサイトで確認できる。