『るろうに剣心 最終章 The Final』の大ヒット舞台挨拶が12日に都内で行われ、佐藤健、神木隆之介、大友啓史監督(リモート)が登場した。

  • 左から神木隆之介、佐藤健

    左から神木隆之介、佐藤健

和月伸宏の同名コミックを実写化した同シリーズは、『るろうに剣心』(12年)、『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』(14年)と3作合わせて累計興行収入125億円以上、観客動員数は980万人を突破した大ヒット作。幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた剣心(佐藤)が、不殺(ころさず)を貫きながら仲間と平和のために戦う姿を描く。「最終章」は、原作では最後のエピソードとなる「人誅篇」をベースに縁(新田真剣佑)との究極のクライマックスが描かれる「The Final」と、原作では剣心が過去を語るかたちで物語が進む「追憶篇」をベースに、"十字傷の謎"に迫る「The Beginning」の2部作となる。

佐藤への花束を持って登場したのは、同作にサプライズ出演していた瀬田宗次郎役の神木隆之介。「お客さんとして映画を見て、大きいものを1人で背負って本当に全員と戦ってるな、すごいなと思いながら尊敬の目でずっと見ていたので、今日来れてよかったです」という神木に、佐藤は「粋なことしますねえ、神木さん」とニヤリ。神木は「健先生にお会いしたかったですから」と嬉しそうにしていた。

宗次郎役について、神木は「『るろうに剣心』の撮影が始まった時くらいにちょうど、事務所に瀬田宗次郎の表紙の原作を持って行って、『これ、(自分に)似てません!?』とずっと言ってたんですよ。『めっちゃかっこいいキャラで、実写化とかしてないんですかね?』という話をしてて、『今、健で撮ってるよ』『え、俺出れないんですか!?』『もう台本も出来てるし始まってるから』『じゃあ続きとかあったら……勝手に練習してますね』と言って、『縮地』の練習してたんです」と、思い入れたっぷり。神木はさらに「木刀を買って練習してたんですよ。勝手に役作りするくらい、瀬田宗次郎というキャラに一目惚れをしていて、まさか出させてもらうことになって、本当に幸せでした」と振り返った。

出演が決まった時は「えええ!? って思いましたね。『よかった、練習してて。縮地!』と思って。健くんの前で1回やったんですよ。『見てみて、縮地〜!』ってやったら、『んふふ』って言われ(笑われ)ました」とエピソードも。佐藤が「困るじゃないですか、勝手に始められてもね。だから僕は笑ってごまかしたんですけど、そのときは知ってたんじゃないかなあ。続編をやって宗次郎が出てくるというところまで知ってて、りゅう(神木)に言われて、そのあとにちゃんと正式にオファーがいって、俺はすごく胸をほっとなでおろした」と心境を表すと、神木は「今まで取材で『呆れられてた』と言ってたんですけど、見守られてるのも半分あったんでね。よかった、安心した」と語った。

大友監督も「当時から『神木くんが練習している』という噂は業界に轟いていたんで、今回も最後のサプライズをしようという時に、みんなで真っ先に頭に浮かんだのが神木くんです。健くんも脚本作ってるときに『神木どうですか、宗次郎どうですか』という話をしてくれたので。『出てくれるよねあいつ、出ないはずないでしょう』って」と、佐藤からのプッシュを明かす。

実際に「The Final」にサプライズ出演した神木は「幸せでした。もちろん前作の時に出し切ったけど、やっぱり宗次郎が好きすぎて、常に刀を(探して)『もう触ることないのかあ』と思いながら生きてきたので。渋谷のスクランブル交差点とか渡るときに『1対多数か』と思いながら」と重い愛も。佐藤は「本当に感謝ですね。改めて声が素晴らしいなと思いました。僕はもう神木が出ることを知りながら見るけわですけど、宗次郎がしゃべった瞬間、空気が変わるんですよね。素晴らしいなってそこで思いました」と絶賛した。

神木は「健くんの剣心の姿を見ると、すごい気合いが入る。あの格好をして『本番』となった時に、エリアがあるんです。間合いに入れなくなる。神経を張っているような、死角まで見えてるんだろうなという緊張感があるのでこっちもすごく気合いが入りますし、がんばって健くんに認めてもらえるような宗次郎を演じなきゃいけないなというのがありました」と対峙するときの気持ちを吐露。「でもプレッシャーでもなくて、すごく楽しみながらやらせてもらいました」と語った。

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