B級1組3回戦は17日が対局日なものの、棋聖戦第2局が18日に行われるため、このカードのみ先行して実施される
第80期順位戦B級1組(主催:朝日新聞社、毎日新聞社)の3回戦、▲屋敷伸之九段(8位、1勝1敗)-△藤井聡太二冠(11位、1勝1敗)戦が6月13日に東京・将棋会館で行われます。B級1組は12局戦う長丁場とはいえ、両者とも順位が良くないため、ここで2敗目を喫すると昇級に黄色信号がともってしまいます。早くも負けられない一戦です。
B級1組は基本的には各回戦6局を同じ日に行います。他の3回戦5局は17日に一斉に行われますが、本局だけは別日程。これは藤井二冠が防衛戦を戦っている、第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局が18日に行われるためです。
今期からB級1組に参加の藤井二冠。1回戦で三浦弘行九段に勝利し、2回戦で稲葉陽八段に敗れています。
第76期でA級から陥落して以降、4期連続でB級1組で戦う屋敷九段。今期は1回戦で木村一基九段に勝利した後、2回戦で三浦九段に敗れました。
屋敷九段と言えば、藤井二冠が昨年更新した、最年少タイトル挑戦記録と最年少タイトル獲得記録の前保持者。また、現在でも最年少タイトル防衛記録保持者です。この記録は19歳0ヵ月7日。もし藤井二冠が棋聖戦五番勝負の第4局までで防衛を果たせば、記録更新となります。第5局までもつれると19歳0ヵ月10日での防衛となるため、更新とはなりません。
両者の過去の対戦成績は、藤井二冠の2勝0敗。最後の対局が2018年5月に行われたものなので、約3年ぶりの対戦となります。過去2戦はどちらも屋敷九段が先手番で、矢倉と角換わりの将棋になっています。
13日に行われる対局はリーグ戦のためあらかじめ先後が決まっており、今回も屋敷九段が先手番です。屋敷九段は初手▲7六歩と▲2六歩どちらも採用する棋士。対する藤井二冠はデビュー以来、2手目に△8四歩以外は指したことがありません。屋敷九段が▲7六歩と突けば矢倉か角換わり、▲2六歩なら相掛かりか角換わりの戦型になるでしょう。