誰でも始められる、在宅でOK、隙間時間にできることもあり、副業ライターが人気です。とはいえライターの中でも、稼げるライターとそうでないライターがいるのは事実。一体両者の違いは何なのでしょうか?
ウェブメディアコンサルタントの東香名子さんから、初心者でも稼げる副業ライターのポイントを紹介してもらいます。
最初から「文字数の多い仕事」を受けてはいけない
「稼ぎたい」という情熱が先行すると、最初から「報酬の高い、文字数が多い案件を受けよう!」と意気込みがちです。しかし、初心者でこれは危険。これまでライティングの仕事をしたことがない方は、例えば「5,000文字」と言われても、それがどれくらいの時間や労力がかかるのか想像がつかないはず。
実際、単価は高いものの5,000文字を超える原稿は、プロのライターでも労力がかかるものです。そうとは知らずに仕事を受けて、ヒィヒィと苦労する羽目になり、「やっぱり自分には無理だ」と副業ライターを諦める。これは、とてももったいないことです。
最初は500文字など、少ない文字量から始めましょう。慣れてきたら、1,000文字くらいの原稿を何本も書いていくことがおすすめです。そのうち執筆時間が安定し、ペースをつかむことができます。
1,000文字の執筆時間や労力を基準として持っておけば、今後の仕事を選ぶ際の判断材料になるので、とても便利です。
自分の得意分野をガンガン生かすべし
自分の好きなこと、得意なことを書く。これが稼げるライターの鉄則です。なにより、副業でやるなら楽しくやるのが一番。興味のない文章を書いても、つまらないですし、モチベーションを保つことは難しいでしょう。
しかし好きなことならば、飽きずに楽しく継続することができます。最新情報にも敏感になり、常に新しい内容を盛り込みながら書けるので、読者を飽きさせません。オタク気質がある人ほど、密度の濃い内容が書けるはずです。
鉄道が好きな筆者も、鉄道コラムを楽しみながら書いています。
プロフィールには、専門性を生かした文章を入れましょう。カレー好きの方なら「年間200食カレーを食べる」とか、旅行好きの方なら「これまで訪れた国は105か国」など、数字でスゴさを伝えるべし。個性が出て、執筆内容にも大きな説得力が加わります。
文章の目的や読者を確認する「読者ファースト」の精神
その原稿は何に使われる文章なのか、目的を必ず確認しましょう。これは稼ぐうえで、もっとも大切な作業です。ある商品やサービスを説明・紹介するもの、自分の体験を読者に伝えるもの、読者を楽しませるためのエンタメ文章……様々あると思います。それを知ったうえで文章を書けば、より読み手の心に訴えかけるものが完成します。
文章は、分かりやすい表現を心がけましょう。難解なカタカナ語などの使用は、読者が遠ざかる要因になるのでNGです。
誰に読まれるのか、ターゲットを知ることも大切です。読者の性別や年齢、どんな情報を欲しているのか必ずチェックを。ターゲットに合わせて、どんな情報を、どんな表現で書くべきなのかをチョイスしていきましょう。
稼げるライターは、100%自分が書きたいことを書いているわけではありません。読者が読みたいものを書いているのです。稼げるライターはいつでも「読者ファースト」の精神を心に抱いています。
「バズるタイトル」が作れる超シンプルな法則
文章の仕上げとして大事になってくるのは、タイトル付けです。文章は、読まれないと意味がありません。タイトルの付け方が上手な人は、アクセス数が増えて記事がバズり、稼げるライターになります。
タイトルのコツは、読者のメリットを入れること。「英語が話せるようになる習慣」「食べると幸せになれるケーキ」など、読者に「この記事を読むと得する」と思わせましょう。
さらに、数字を入れるとより多くの人にクリックしてもらえます。「英語が話せるようになる7つの習慣」「食べると幸せになれるたった1つのケーキ」など数字をプラスしてみてください。シンプルですが、この2つを徹底してやるだけでも、簡単にアクセスが伸びていきます。
詳しくは、拙著『超ライティング大全――「バズる記事」にはこの1冊さえあればいい』(プレジテント社)にも書いています。
稼ぐためには「継続」が一番大事!
稼げる副業ライターになるには、継続することが一番大切です。長い間ライティングを続けていけば、文章力が上がり、書ける原稿の量も増え、自然と稼げるようになります。プラス月10万円も夢ではありません。
続けるコツは無理のないペースで仕事をしていくこと、これに尽きます。そして自分の好きなこと、得意分野で勝負すること。そうすればモチベーションが下がらずにコンスタントに続けられるはずです。
好きなことを仕事にするのは、控えめに言って「最高」です。継続は力なりの精神で、コツコツがんばっていきましょう!
執筆者プロフィール:東 香名子(あずま・かなこ)
ウェブメディアコンサルタント/コラムニスト
女性ニュースサイトの編集長時代にアクセス数を650倍にup。執筆記事が東洋経済オンライン、文春オンラインで「総合1位」を獲得するなど、バズる記事を量産している。最新刊に『超ライティング大全――「バズる記事」にはこの1冊さえあればいい』(プレジデント社)がある。