大人から子どもまで楽しめる人気スポット、水族館。そこで目にする海の世界の断片はとても神秘的で、常に見る者を魅了してやみません。

一方で、その海の世界を演出する「水槽」に目を配っている人はさほど多くないと思います。 優雅に泳ぐ魚たちについ目を奪われてしまいますが、一部の水族館には、その世界観をより幻想的に彩る素晴らしい水槽が存在します。

水族館の写真を撮る銀鏡つかささん(@tsukarium)が投稿した写真は、まさにそんな水槽の魅力が存分に映し出されていると話題になっています。

四国水族館は水槽そのものの美しさも楽しめる水族館(@tsukariumより引用)

  • (@tsukariumより引用)

  • (@tsukariumより引用)

写真の舞台は、昨年6月にオープンし、今月1周年を迎える香川県・宇多津町の「四国水族館」。「四国水景」を展示テーマとして四国を10の大景に分けて表現しており、鳴門の渦潮や四万十川など、四国の名スポットを再現した水景が楽しめます。

水槽の美しさでも知られ、今回の銀鏡つかささんの写真をきっかけに注目度はさらに上昇。すでに8000件以上のリツイート、3.5万件のいいねが集まり(6月1日時点)、コメントも多く寄せられています。

「四国水族館の写真をたくさん見てきましたが、間違いなくNo.1です」「幻想的やね、本当に深海にいるみたいで」「チャリで20分くらいの距離にあるのに行ったことなかったから行ってみようかな」「四国水族館が観せる世界を楽しみたい……」

水槽の魅力は「同じ生き物が入っているのに、見え方が全然違うこと」

投稿者の銀鏡つかささんは普段、関東を拠点に全国の水族館を巡りながら写真を撮っており、そのタイムラインには美しい水族館の写真で溢れています。そんな銀鏡つかささんに、水槽の魅力や水族館の楽しみ方について、直接お話を聞いてみました。

――水族館の「水槽の魅力」はどういったところにありますか?

その水族館の個性が最も顕著に表れるところだと思います。水槽の中に入っている生き物は同じでも、水槽の形状や大きさ、内部の作り込みが園館によって全然違うんです。「同じクラゲの水槽なのに全然見せ方が違う」みたいなこと、複数の水族館に行ったことがある人なら少なからず感じたことがあると思います。まさにその園館による見せ方の違いが、水槽の魅力だと思います。

――正直、今まで水槽そのものに注目したことはありませんでした。

最近では本当にいろんな形の水槽ができていて、こんな見せ方があったのかと感動することが多いです。A水族館ではトンネル水槽、B水族館では大水槽など、同じ種の展示でも水族館ごとに水槽を比較したらかなりのバリエーションになります。

  • (@tsukariumより引用)

――トンネル水槽などは、確かに印象的ですね。

同じトンネル水槽でも、半円型だったり、床までアクリルのところもあれば、三角のトンネルだったりもしますし、水槽を見ているだけでも飽きません。同じ種の展示でも園館の数だけバリエーションが存在する。それが水槽の魅力だと思います。

――写真もとても魅力的な映り方ですが、撮影のポイントがあればお教えください。

水槽を撮る時は、真正面から撮ってももちろん良い絵になるのですが、正面でも下から仰ぐように撮るのか、上から見下ろすように撮るのかでだいぶ印象が異なります。色々試してみると、思わぬ絵が撮れたりして楽しいですよ。

今回、反応をたくさんいただけた四国水族館さんのツイートでは全部正面からの写真になっていますが、正面に縛られずとにかく様々な角度から撮影してみるのがオススメです。

  • (@tsukariumより引用)

――角度を変えてみることが大切なんですね。

あとは大水槽などスケール感も伝えたいときは、人を一緒に入れて撮影するのもオススメです。ただ、何を撮るにしても、水槽を長時間独占したり、フラッシュを使ったりなどしないよう、その水族館のルールをしっかり確認して撮影するようにしてください。


水槽に注目したり、写真の撮り方にこだわったりすることで、水族館の楽しみ方も一気に広がりそうな予感。

現在は緊急事態宣言の影響で閉館中の水族館も少なくありませんが、コロナ禍が落ち着いたら、近場の水族館に足を延ばして新しい楽しみ方にチャレンジしてみては?