映画『Arc アーク』完成報告会が2日に都内で行われ、芳根京子、寺島しのぶ、岡田将生、清水くるみ、風吹ジュン、小林薫、石川慶監督が登場した。

  • 左から石川慶監督、清水くるみ、岡田将生、芳根京子、寺島しのぶ、風吹ジュン、小林薫

    左から石川慶監督、清水くるみ、岡田将生、芳根京子、寺島しのぶ、風吹ジュン、小林薫

同作は『愚行録』『蜜蜂と遠雷』で国内外より注目される石川慶監督の新作映画で、SF作家ケン・リュウの傑作短編小説『円弧(アーク)』を実写化した。17歳で生まれたばかりの息子と別れ放浪生活を送っていた女性・リナ(芳根)は、師となるエマ(寺島しのぶ)と出会い、彼女の下で最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)する「ボディワークス」という仕事に就く。エマの弟・天音(岡田将生)はこの技術を発展、遂に「不老不死」を完成させ、リナは不老不死の技術を受けた世界初の女性となり、30歳の姿のまま永遠の人生を生きていくことになる。

芳根と岡田は久しぶりの共演で夫婦役となったが、岡田はクランクインから「急にキスシーンだったもんね」と苦笑。しかし「京子ちゃんと監督と1〜2時間密に3人で段取りをやって、リナと天音の関係性が深く理解できるようになってきて、ああいうシーンになったのかなあ」と述懐する。

一方、芳根は「『天音役が岡田さんになるかもしれません』と言われたときに、『"かも"なんてやめてください、決めてください!』とお願いしたくらい、リナにとっても大切な役」と岡田にラブコール。「1度共演したことのある岡田さんということで心の底からすごくほっとして、緊張してクランクインしたけど、岡田さんとご一緒するシーンは、心がぽかぽかする。"癒やしのまーさん"で」とあだ名をつけ、岡田は顔を覆って照れ笑いを浮かべていた。

芳根は「個人的なんですが、今回の作品で映画の単独主演が7年ぶりということで、私もネットニュースで知ったんですけど、『あ、そうなんだ』と思って、すごく、気合いが入っています。大切な作品です。あんまりこういうこと言わないんですけど、本当に気合いが入っています」と語る。「なので、劇場にぜひお越しくださいと声を大きく言えないのがすごく心苦しいんですが、少しでも興味を持っていただけたら本当に嬉しく思います」と瞳を潤ませ、「この想いがたくさんの方に届いたらいいなと思っています」と頭を下げた。