「アボカドフェアを開催中なので、ぜひメニュー表をご覧ください~!」

一瞬、店員さんの言葉をさらりと聞き流しそうになったが、直後に「何か当たりくじを引いたようだ」と直感した。そう、これは先日、ハンバーグ&ステーキレストランチェーン「ビッグボーイ」に寄ったときの話である。

もともとビッグボーイのハンバーグが好きで、店の前を通りかかったときはちょいちょい寄るようにしている。テイクアウトも充実しているので、特にコロナ禍ではよく利用させてもらっているのだが……なんと、この日は「アボカドフェア」が開催中だというではないか。

というのも、寿司屋なら「まぐろフェア」や「北海道フェア」、ファミレスのスイーツなら「抹茶フェア」や「いちごフェア」などはよくあるフェアだろう。しかしアボカドフェアとは、なかなか聞き慣れない気がする。少なくとも、このようなフェアに遭遇したのは初めてだ。これはもう「楽しむ」の一択でしょう!

アボカドフェアでフレッシュアボカドハンバーグプレートを堪能!

席につくなり案内されたアボカドフェア。アボカドは多くの人が大好きな食べ物だが、かといってフェアの中心に抜擢されることはあまりないように思う。

一体、なぜだろう? 決して引きが弱いとも思わないし、むしろ食材としての魅力は十分に備えている部類に入る。単純に、飲食業界の皆さんが今までうっかり見過ごしていたのだろうか。そのあたりの裏事情は知るよしもないが、少なくともビッグボーイはいいところに目をつけたのではないだろうか。元に、筆者はもうその響きにすっかり魅了されている。

メニュー表は……これだな。

なるほど、どうやらアボカドフェアは「アメリカンフェア」の一環として開催されているようだ。メニュー表からも、そこはかとなくアメリカンな空気が漂ってくる。ハンバーグ、アボカド、ライスがひとつのプレートに収まっている様子など、何となくカリフォルニアやハワイっぽさも感じるような……。暑くなってきたし、今の気分にもピッタリだ。よし、これにしよう。

この「フレッシュアボカドハンバーグプレート」は、わさびマヨソースかチーズソースから選べるらしい。どちらも甲乙つけがたいが、よりアメリカっぽさを求めてチーズソースを選択。ハンバーグの大きさは150gと200gで選べるが、せっかくだからガッツリめに200gでオーダー。

そして嬉しいことにフレッシュアボカドハンバーグプレートには、な、な、なんと!

サラダバー&スープバーもセットで付いてくるのだ! これでハンバーグ150gなら968円、200gなら 1,188円だなんて、ハッキリ言ってコスパが良すぎやしないだろうか?

この日はレタスや千切りキャベツ、ミニトマト、ポテトサラダ、オクラ、ブロッコリー、オニオンスライス、コーン、豆類などをセレクト。シーザードレッシングでいただいた。いつも思うが、このサラダバーというシステムは最高だ。特にオクラやブロッコリーなんて大好物。味も美味しいし、栄養価も高い……気がする。

スープはコーンスープをいただくことに。久しぶりに味わったけど、やっぱり美味い。子供から大人まで、みんなが大好きな味である。

サラダとスープを思う存分に堪能しているところに、「お待たせしました〜!」と店員さん。さぁ、本丸の到着だ。

「勝った!」と無性に叫びたくなるプレートである。この綺麗に盛り付けられたアボカドとツヤツヤしたチーズソース。もっと近くでご覧にいただこう。

うむ、やはり勝利を確信するには十分である。では、さっそくいただきます。まずはこのまま……

美味い! ナイフを入れた瞬間に肉汁が溢れ出るほどジュージューなハンバーグ、フレッシュでクリーミーなアボカド、そして濃厚なチェダーチーズソースが見事に高い次元で互いを高め合っている。アボカドフェア、最高かよ!

今度は別添えのトマトソースもかけてみよう。

色合いは鮮やかで美しく、アメリカンなムードがさらに高まってくる。さぁ、改めていただきます!

やばい、美味い! このトマトソース、めっちゃ合う! 酸味がありながらトマトの甘みも引き立っていて、しかも味もしっかりと濃い。ハンバーグ、アボカド、チーズという、ややこってりめのトライアングルの真ん中を爽やかなカリフォルニアの風が吹き抜けていったかのよう(?)だ。もちろん、ライスにもよく合う。

ちょっといいハンバーガー屋などでは、よく「アボカドバーガー」が売られているが、正直に言うと、アボカドがバンズやパティ、トマト、レタスなどの食材と混ざることで、食べている最中にアボカドを見失ってしまい、結局どれがアボカドなのかがわかりにくく、いまいちアボカドを楽しみ切れていないようにいつも感じていた。アボカドが主役のはずなのにである。

しかし、このフレッシュアボカドハンバーグはダイレクトにハンバーグとアボカドだけを味わえるし、めちゃくちゃ相性がいいこともハッキリと感じ取れる。しっかりアボカドも主役として存在感を発揮しているのだ。これはいい。

ちなみに、アボカドはビタミンEが豊富で、優れた抗酸化作用を持つらしい。サラダバーと合わせることでビタミンCや食物繊維もしっかり摂れるのだとか。なんか得した気分である。

こちらは付け合せのトマトサルサ&トルティーヤチップス。シャキッとしたオニオンとトマトの辛味・酸味が箸休めに最適。アメリカやメキシコでは普通のことかもしれないが、日本ではあまり食事中にパリパリのチップス食感を味わうことがないので、こういうのは新鮮で実に楽しい。

ちなみに、単品の「手ごねフレッシュアボカドハンバーグ わさびマヨソース」(858円)や、ハンバーグ以外にチキンを使った「直火焼フレッシュアボカドチキン チーズソース」(748円)といったラインナップも揃っているので、好みに応じて楽しむといいだろう。

あまり見慣れないアボカドフェア、大いに堪能させていただいた。ぜひ一度、ご賞味あれ。