我が家ではリビングで「Dyson Pure Cool 空気清浄タワーファン(TP04)」(以下、Dyson Pure Cool)を使っています。何より気に入っていたのは、優しい風です。広い吹き出し口からふわっと流れてくる風が心地よく、特に春先から夏にかけては扇風機として大活躍。最近はテレワークが増えて室内の空気にも気を遣うようになりましたが、空気清浄機としても使えるため、愛用しています。

その後継機「Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)」(以下、Dyson Purifier Cool)が発売されたと聞いて、さっそく使ってみました。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

PM0.1レベルの微細な粒子を99.95%閉じ込める

Dyson Purifier Coolは、本体から空気の漏れをなくすため、Dyson Pure Coolの構造を見直し、24カ所あったわずかな隙間を密閉。合わせて、厳格な基準を設けている欧州規格のHEPA H13フィルターを組み合わせることで、PM0.1レベルの微細な粒子を99.95%閉じ込めることに成功したそうです。有害なガス、ニオイ、花粉、ハウスダスト、ウイルスをしっかり捕らえるとしています。空気清浄能力の目安は、8畳を清浄するのに必要な時間が約22分となります。

  • 細長いフォルムでA4サイズに収まる設置スペースが魅力

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    横から見ても美しいデザイン

本体サイズを前モデルのDyson Pure Coolと比較してみたところ、大きさとフォルムはほぼ同じでした。高さ1,050mm×幅220mm×奥行220mmと縦に細長い形なので、設置面積はA4サイズに収まります。カラーはホワイト/シルバー、シルバー/ブルーの2色。今回お借りしたのはホワイト/シルバーで、どんなインテリアにも溶け込むナチュラルなカラーリングです。

首振りは45度・90度・180度・350度から選べます。350度にすると、部屋のどこに置いても清浄された風をグルッと部屋全体に送れますが、縦方向の角度を変えることはできません。風の向きを変えて本体後方の開口部から送り出し、寒い時期には涼しい風を送らずに空気を清浄する「ディフューズモード」も備えています。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    LCDディスプレイが搭載されています

それぞれの動作モードは本体のLCDディスプレイにリアルタイム表示され、一目でわかります。また、本体に搭載する3つのセンサーが常に空気の状態をモニターしており、花粉などの目に見えない微細な粒子、有害となりえるガス、ニオイを自動で検知。直近12秒間の空気質もLCDディスプレイで確認できます。

リモコンが付属しており、風量調節、首振り角度調節、ディフューズモードなどを操作できます。リモコンはマグネットで本体の上にピタッと貼り付くので、なくすことがありません(無造作に放り出しておいたりしなければ……)。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    リモコンはマグネットで取り付けられます

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    小さなリモコン

以前のモデルは左右に切り込みがあり、開口部が2つありました。新モデルは開口部がグルッと楕円状で、見た目もスッキリしています。ただ、本体部分に「Benzen C6H6」「Nitrogen Dioxide NO2」など、有害物質名が表記されるように。開口部下にも「air multiplier technology」といった表記を追加していて、少しゴチャゴチャした印象です。以前はこういった表記はなくスッキリしていました。個人的な好みになりますが、ここだけは残念……。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    本体に有害物質の名前……。スッキリしたデザインがダイソンを選ぶポイントでもあったので、少々ガッカリ

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    前モデルにはなかった「air multiplier technology」という表記

電源コードが使いやすくなり、音も静かになった

以前のモデル「Dyson Pure Cool」と比較してみましょう。新モデルは開口部が目立たなくなり、締まったデザインとなっています。本体はシルバーに統一されました。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)
  • 左が従来モデル、右が新モデル。フォルムと全体の印象はほぼ同じですね。カラーリングが若干変わっています

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    開口部のデザインは新モデル(右)のほうがスッキリしています

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    ディフューズモード用のスリットも同じ位置にあります。ここから後ろ向きに風が出ます

電源コードも改良されていました。以前は大きなACアダプターが付属していましたが、コンセントに差すと重いので外れてしまうことが多かったのです。新モデルではプラグになっているので(本体に電源内蔵)、コンセント周りで場所を取らず、外れることもありません。ただ、前モデルは本体からコードを外すことができましたが、新モデルではできなくなりました。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    電源コード。新モデル(右)は外せなくなりました

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)
  • 新モデル(左)は電源プラグになって、外れにくく。右は従来モデルのACアダプター

開口部は360度の楕円形になりましたが、風が出てくる場所は以前と同じく左右となっています。フィルターを外してスモークでテストしてみたところ、風の動きはほぼ同じでした。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    Dyson Purifier Cool(新モデル)

  • Dyson Pure Cool(従来モデル)

筆者宅では日ごろからずっと止めずに運転していますが、気になっていた「音」問題も改善されていました。空気が出る開口部を広げることで、空気と製品表面の摩擦が抑えられ、前モデルと比べて運転音を最大20%低減しているとのこと。風量は全部で10段階あり、従来モデルは5以上でうるさく感じていましたが、新モデルでは静かになっていて驚きました。

活性炭とHEPAフィルターが一体化、フィルターの交換が劇的にラクに

ダイソンの空気清浄機シリーズはすべてプレフィルターがなく、お手入れも簡単。掃除機をかけるときにサッとメッシュ部分を吸い取っておくと、キレイな状態を保てます。フィルター交換は、古いフィルターを外して新しいフィルターに入れ替えればOK。

フィルターは1日12時間使用の場合、約1年で交換となります。我が家はつけっぱなしなので約半年で交換していました。ダイソンの空気清浄機はフィルター交換が比較的簡単なのですが、以前のモデルはHEPAフィルターと活性炭フィルターが分かれており、うまくはまらずイライラすることがありました。新モデルではHEPAフィルターと活性炭フィルターが一体となっているので、交換はとても簡単です。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    フィルターは本体から簡単に外せます

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    HEPAフィルターはびっしり詰まっています

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    裏側には活性炭フィルターが見えます

  • 従来モデルはHEPAフィルターと活性炭フィルターが分かれていたので交換が少々面倒でした

スマートフォンでさまざまな情報を見える化

本体のLCDディスプレイは明るく、コントラストが高いので見やすく、遠くからでも確認できます。モードや空気の状態、温度や湿度なども表示できるので、自分が一番気になる画面を選んでおくのがおすすめ。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)
  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)
  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    モードや部屋の状態を確認できるLCDディスプレイ

「Dyson Link」アプリで本製品を登録しておくと、リモコン操作をすべてスマートフォンからできるようになり、タイマー設定なども簡単。わざわざリモコンを取りにいく必要がなく、スマートフォンからサッと設定できるのは便利です。

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    アプリの画面

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    アプリだとグラフなども見やすいですね

  • Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン(TP07)

    設定も直感的に

見えないところが改良されたDyson Purifier Cool

外見に関してはほぼ変わっていませんが、細かいところが改良されていました。実際に新モデルDyson Purifier Coolを使ってみて、「かゆいところに手が届いた」といった印象です。

一番うれしかったのは、動作音が抑えられたこと。細い開口部から風を出しているのでどうしても音は大きくなりますが、新モデルは静かです。また、大きくてジャマだったACアダプターが電源プラグに代わったので、コンセント周りがスッキリしました。従来モデルはちょっとぶつかっただけで電源コードが外れることがあったのですが、これならもう安心です。

Dyson Purifier Coolはふわっとした優しい風で、扇風機として優秀です。肌に当たる風はフィルターで浄化されたキレイな風なので、気持ちよく浴びることができるのもうれしいですね。「AUTO」モードにしておくと、たとえば料理を始めると一気に強い風になり、ニオイをすばやく除いてくれるので助かっています。空気清浄機と扇風機をお探しなら、一台二役のDyson Purifier Coolを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。