社外の同業者とつながって情報交換をしたい、転職を考えている――現職でステップアップを目指すにせよ、いずれ転職するにせよ、さまざまなビジネスシーンに役立つのが「人脈」。コロナ禍でセミナーや勉強会などが制限される中、忙しい業務の合間を縫って人脈を築きたい人におすすめなのがTwitterです。

新しくアカウントを立ち上げるだけでなく、「フォロワー数は2桁」「ほとんどつぶやいていない」「プロフィール欄も適当」……。そんな既存のアカウントでも、Twitter運用のコツをつかむことで大いに活躍してくれるでしょう。ここでは、デジタルマーケティングのノウハウを提供しているナイルのメンバーの経験をもとに、Twitterを活かす仕事術について紹介します。

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    Twitterを活かした仕事術を紹介します

ビジネスでTwitterを使うと何が起きるのか

何かしらのビジネス目的でTwitterを使うと、どんなメリットがあるのかを具体的に挙げていきましょう。

業務に役立つアイデアを集めやすい

「もっと効率的なやり方はないか」「どういうツールを使うべきか」など、業務における細かい悩みはつきもの。社内で聞いてもいいけど、もっと広く同業者のアイデアを知りたい──そんなときにTwitterが活躍します。

社外の同業者のアカウントを日頃からフォローしておき、その方たちが日々つぶやくことの中から情報を得るのもいいですが、ピンポイントで情報が欲しい場合は、今抱えている悩みに対する回答を自身のツイートで募ってもいいでしょう。

例えば、文頭に【ゆる募】のようなコメントを付け、アイデアを募集していることがわかるようにして発信することで、同じような悩みを抱えている人や解決につながるアイデアを持っている人からリプライが来る可能性があります。 個人事業主の方はもちろん、会社に所属している方でも相談できる相手が身近にいない場合は役立つ情報が得られるかもしれません。

やりとりを通じて相互フォローの関係になり、互いに信頼関係を築けていると感じたら、直接DMでアドバイスを求めるのもおすすめです。

情報感度が高まる

Twitterを仕事につなげるには、ただフォローしている人の投稿をチェックするだけでなく、みずから継続的にツイートして「動いているアカウント」であることを印象づけることが大切。継続して発信するにはネタを見つけなければならないため、自然と情報感度が高まります。

考えを端的に言語化する能力が育つ

Twitterで1度にツイートできる文字数は140字まで。この制限を守りつつ、自分の考えを自分の言葉でわかりやすく表現するのは、そう簡単ではありません。何度も繰り返すうちに、言いたいことを端的にまとめ、読み手に伝わるように表現する力が身につきやすくなります。

人脈形成につながる

Twitterを起点に知り合った人とオフラインで接点を持つことで、人脈がぐっと広がります。興味の対象が同じ人や、自分にとって学びのある発信をしている人を見つけ、軽いリプライなどを通じて関係性を深めてからリアルな接点を持てば、距離が縮まるのも早いでしょう。セミナーや勉強会への誘いに乗ってみることで、思いがけないつながりが生まれることも。

業務やセミナー登壇などの依頼がくる

自身が関連する業界やサービスのこと、ビジネスに対する考え方などを継続的にツイートしつつ、自身への仕事依頼先をプロフィール欄や投稿しておくと、興味を持った企業や個人から仕事に関する相談がくるケースがあります。場合によっては、業界知識を買われてセミナーの登壇依頼などに発展する可能性もあるでしょう。

転職の誘いがある

仕事の依頼があるのと同様の流れで、転職の誘いがくることも。 Twitterの文字数制限を活かして、経験やスキル、やりたいこと、できることなどを端的にツイートしておくと、求めるスキルなどを軸に人材を探している企業の担当者の目に止まりやすくなります。

大手や人気の企業がTwitter上で人材を探しているケースは少なくなく、人材紹介会社や求人サイトでは出会えない企業からのアプローチも期待できるでしょう。

ビジネスに活かす、Twitter運用のコツ

Twitterをビジネスに活かすための運用のコツは、大きく以下の3つです。

気楽に続ける

本来、Twitterは気楽なつぶやきの場。ビジネスに使うからといって、必要以上に気負う必要はありません。実際、自社の認知度向上を目的としてTwitter活用を推進した当社の「Twitter道場※」という取り組みにおいて、参加者に求めたルール(でも強制ではない)は以下の3つだけでした。

  • アカウント名の最後に共通の社名を入れる
  • プロフィールに会社名と仕事の紹介文を含める
  • 日10件以上、仕事に関するツイートを試みる(業務中にツイートしてもOKだが業務優先、引用RTは件数に含む)

個人で取り組むなら、実名でなくても職種や仕事内容がわかり、人柄が伝わればいいでしょう。まずは始めてみることが大切です。

■Twitter道場関連のnote

ナイルではじまった『Twitter道場』とは?
社員が実名・社名を出してTwitter運用してよかったこと11選
Twitterを始めて2カ月間。僕が営業思考を活かして行った13のコト~前編~

「(いいね)」の数やフォロワー数を気にしない

「(いいね)」の数やフォロワー数を気にしはじめると、ツイートの内容にこだわりすぎてしまい、本来の目的を見失いかねません。

インフルエンサーはインフルエンサー、自分は自分――。「こんなこと、誰でも知っていることかも」「くだらないと思われたら嫌だな」などといった雑念は一度捨て、最低限のマナーは守った上で好きなことを好きなようにツイートしましょう。仕事ではなくプライベートなつぶやきをきっかけに人脈が生まれ、そこから仕事につながる流れも十分に考えられますよ。

ツイート数の目標を決める

ツイートを習慣化するためには、数をこなすこと。最初は「質よりも量」です。ツイートの総量を意識できるよう、1日や1週間のツイート数の目標を決めるといいでしょう。ナイルのTwitter道場では、1日10ツイートを目標に取り組んでいました。

反応を期待しすぎず、発信や交流を楽しんで

数あるSNSの中でも、Twitterはビジネスパーソンの利用率が高いツール。仕事の幅を広げたいなら、活用しない手はありません。

ポイントは、最初から「必ず仕事の依頼がくるようにしよう」「人脈を広げるぞ」などと気負いすぎないこと。まずは、発信することそのものを純粋に楽しみましょう。Twitter投稿における文章の作り方を学んだり、アイデアを蓄積したりなど副次的な効果が高まるにつれ、自然と本来の目的も達成に近づいていくはずです。

みずから発信したり、気になる人とSNS上で交流したりすることを楽しむ。それがSNS最大の魅力であり、継続の秘訣です。「ビジネス目的で始めるからには……」と思うことなく、まずは楽しんでいきましょう!

※Twitter道場とは

自社のサービスと、サービスを提供するメンバーの認知度を高めるために始まった取り組み。これまでに総勢20名以上が実名・社名出しで参加し、「道場」としての取り組みが終了した後も個々人が継続的に発信を続けている。