松坂桃李が主演するテレビ朝日系ドラマ『あのときキスしておけば』の劇中に登場する漫画『SEIKAの空』が、本編キャストらにより実写化されることが明らかになった。28日のドラマ放送終了直後よりTELASAで配信開始される。

  • 『あのときキスしておけば』スピンオフ作品『SEIKAの空』(C)テレビ朝日・MMJ

『SEIKAの空』は、本編で松坂演じる桃地が愛する漫画であり、ヒロインの蟹釜ジョーこと唯月巴(麻生久美子/井浦新)が全身全霊をかけて世に送り出している大人気漫画。魔王ヤオーヤによって平和が奪われた、美しき野菜の国・セイカ王国を舞台に、捨てられた野菜の恨みから生まれた「怪人」と、野菜に選ばれし「勇者」たちの戦いを描く。

王道の主人公であり勇者の浪流キャベ次郎を演じるのは、藤枝喜輝。『あのキス』では蟹釜ジョーの担当編集者・木之崎眞を演じる藤枝が主演を務める。意地っ張りなヒロイン・紅リコピン役には窪塚愛流。『あのキス』では井浦演じる田中マサオの息子・優太郎として注目を集める窪塚が、人生初のヒロインに挑む。

無愛想なイケメン勇者・鬼龍院ピーメン役には三浦翔平、マッチョなイケオジ勇者・不知火コン乃介役には井浦、そして超絶ヘタレな勇者・豆田モヤオには松坂と、本編のメインキャストである豪華メンバーも集結。

そして脚本を手掛けるのは、劇団「ヨーロッパ企画」の角田貴志。『あのキス』では、週刊少年マキシマムの編集長・生馬忠士役で出演している角田が、脚本だけでなく、敵役である顔が紫色のナスの怪人・ナスッテ役としても登場する。

魔王を倒すために立ち上がる5人だが、“伝説の勇者”の生活は、お金もない、プライベートもない、福利厚生も非充実、とブラック。恋愛による痴情のもつれも加わり、前途多難な冒険がいま幕を開ける。

出演者のコメントは以下の通り。

■藤枝喜輝(浪流キャベ次郎 役)

ドラマ本編で出てくる漫画を見ていて、『SEIKAの空』が実写化したら面白いだろうな、どんなストーリーになるんだろうな、と思っていました。実写化が決まり、しかも主人公のキャベ次郎を演じると聞いた時には「僕が主人公!?」と一気に不安になりました。

松坂桃李さんに「とにかく楽しむことだよ」とアドバイスをいただいて、皆さんに助けていただきながら、全力で楽しみました!

物語の中で印象に残っているのは、キャベ次郎がモヤオに殴られるシーンです。初めてモヤオとキャベ次郎が気持ちをぶつけあうシーンだったのですが、撮影の時はすごく緊張してしまいました。

でも松坂さんが、全力で感情をぶつけてお芝居をしてくださったので、僕も感情を全開にして臨むことができました。

■窪塚愛流(紅リコピン 役)

最初に『SEIKAの空』が実写化すると聞いたときは、「そうなんだ!誰が出るんだろう」と思っていて……まさか自分がヒロインをやることになるなんて思ってもいませんでした(笑)。“ヒロイン”と聞いて、その言葉の意味をあらためて調べちゃったくらいびっくりしました。

僕個人として好きなキャラはナスッテなんですけど、ナスッテがリコピンに対して「俺のビーナス!」って言うところが面白いなと思いました。リコピンは自分のことをかわいいと思っている、絵に書いたようなすごくあざとい女の子。演じるのがとても楽しそうだなとワクワクしています。

■三浦翔平(鬼龍院ピーメン 役)

『SEIKAの空』の台本を読んだ最初の感想は「ふざけてるなー(笑)」でした(笑)。どんな風に撮るのか、どんな風につながっていくのか、出来上がりを見てみないとわからない部分も多くてちょっと不安なところもあるんですけど、楽しみでもあります。監督から言われた通りに、一生懸命やっています!

ドラマ本編に出てくる『SEIKAの空』とはちょっと違ったお話だけど、その中でもなかなかにぶっ飛んだピーメンを楽しんでもらえると思います。

■井浦新(不知火コン乃介 役)

『SEIKAの空』の台本を読んだときは「だいぶムチャするなー」と驚きました(笑)。ドラマ本編の台本の一番後ろにも、『SEIKAの空』のストーリーや設定などがちょこっとだけ書かれていて、たまにそれを読みながら面白そうだなとは思っていたので、だいぶぶっ飛んだ内容ではありますが、実写化のお話を聞いたときはうれしかったです。子どもの頃から憧れていたヒーローアクションものに染まれる! と期待していたのですが、ちょっと憧れていたものとは違う、大人なテイストのヒーローものでした(笑)。

僕は子どもの頃、ヒーローごっこをするときにもたいていブルーかブラックのポジションが好きだったんです。レッドやイエローじゃなくて。46歳になって初めてヒーローものをやることになったときに、イエローのようなポジションのキャラクターにキャスティングされるようになっていたことに、新鮮さとうれしさがありました。今はすごくやりがいを感じています。

■松坂桃李(豆田モヤオ 役)

最初に『SEIKAの空』実写化を聞いたときは、「これ、実写化できるの!?」という衝撃がありました。

モヤオ目線でありながらも桃地目線でもある『SEIKAの空』――なので、モヤオを演じることには違和感はなかったです。桃地とモヤオには通ずるものがあると思いますし、僕にはちょうど良かったと思います(笑)。

文字だけではなかなか想像するのが難しいと感じた部分もありましたが、資料用に漫画で描かれた『SEIKAの空』を読んでいたので、モヤオの役を作るうえではかなり助けられました。あとは、某作品の世界観に類似している気がしたので(笑)、そのイメージが演じていく上でも助けになっています。

何よりも本編に出てくる漫画部分は僕が全キャラクターのアフレコをしているので、実写にあたり、他のキャストの方々が演じるのを撮影前から楽しみにしていました。

特に気になっているのは、キャベ次郎が神様と契約を交わし復活するシーン。どんな映像になっているのかが気になります。