ビジネス、特にマーケティングの世界ではさまざまな専門用語が使われます。ユニークユーザーもそんな専門用語のひとつです。 今回はユニークユーザーという言葉の意味や使い方についてご紹介します。
ユニークユーザーとは
ユニークユーザー(Unique User)はWebマーケティングの世界で使われる頻度の多い言葉のひとつです。ユニークユーザーとは「特定の期間内にWebサイトを訪れた人のこと」を指します。つまり、ユニークユーザー数が多いということはそれだけ多くの人がそのWebサイトを訪問しているということです。
ユニークユーザーの意味
前述のように説明するとユニークユーザー数=アクセス数だと考えてしまうかもしれません。もちろん、ユニークユーザーが増えればそれだけアクセス数も増えますが、ユニークユーザーとアクセス数は必ずイコールになるわけではありません。
なぜなら、同じ人が複数回アクセスしている可能性があるためです。例えばユニークユーザーが3人いて、1人が10回、もう1人は2回、もう1人が3回、あるWebサイトにアクセスしたとします。この場合、そのサイトのアクセス数は15回となりますが、実際には3人しか訪れていませんのでユニークユーザー数は3となります。このように、ユニークユーザーとアクセス数は必ずしも一致しないため、それぞれに計測する必要があります。
マーケティングにおけるユニークユーザー
マーケティングではさまざまなデータを使って分析を行います。ユニークユーザーもそのひとつです。Webサイトのユニークユーザーの数が増えればそれだけ、利用者が増加したという証拠です。それが有料サービスなどであれば、顧客の増加を意味します。ブログなどであれば、ファンが増えたと考えることができるでしょう。
マーケティングにおいて、利用者や顧客、ファンの獲得は重要な要素です。そのため、アクセス数だけでなくユニークユーザー数を把握する必要があるのです。
ユニークユーザーの略語
ユニークユーザーを略して「UU」といいます。マーケティングの世界でUUと言えばユニークユーザーのことであることを頭に入れておきましょう。
ユニークユーザーとPV・セッションの違い
ユニークユーザーと間違えられやすい用語がいくつかありますので、ピックアップしておきましょう。
PV
PVは「Page View」を略した言葉で、Webページが閲覧された回数です。一般的なWebサイトは複数のページで構成されていますが、別のページに移動するたびにPV数も増えていくことになります。つまり、ユニークユーザー数とPV数は必ず一致するわけではありませんので注意しましょう。
セッション数
セッション数 (Session) もユニークユーザー数と混同されがちです。セッション数はWebサイトにアクセスして離脱するまでの一連のアクションの数を表します。
例えば、誰かがWebサイトにアクセスしてすべてのページを閲覧して離脱した場合、PV数は閲覧されたページ数になりますが、セッション数は1、そしてユニークユーザー数は1です。
このケースではセッション数とユニークユーザー数が一致しましたが、計測期間中に同じユーザーが一度離脱したあとに再び閲覧した場合、セッション数は増えますがユニークユーザー数はそのままです。
このように、ユニークユーザー、PV、セッションは関連しているものの必ず一致するというわけではありませんので注意しましょう。
ユニークユーザーとアクティブユーザーの違い
前述のPVやセッションとユニークユーザーには明確な違いがあります。しかし、アクティブユーザーはかなり近い使い方をされますので、明確な違いがわかりにくい言葉です。
実際のところ、アクティブユーザー(Active User)とユニークユーザーの違いは明確に定義されているわけではありません。Googleアナリティクスにおいてもその違いは明らかにされていないため、それぞれ同じくWebサイトなどを「訪れた人」であると考えていいでしょう。
この言葉を使い分ける場合、特定の集計期間を設定する場合はアクティブユーザー、期間の設定を行わない場合はユニークユーザーとされる傾向にあります。
ユニークユーザーは重要な指標
ビジネスを成功させるためには、ユニークユーザー数を増やすことが重要です。そこで、ここではユニークユーザーが重要な指標である理由をよりくわしくご紹介します。
ユニークユーザーが重要な理由
PVやセッションよりもユニークユーザーを重視すべき理由のひとつが、直接顧客、または見込み顧客へのアプローチにつながっているのかの指標になるという点です。PVやセッションの数値のみでは、その数字の背景にどのくらいの人が存在しているのかわかりません。しかし、ユニークユーザー数=アプローチできた見込み顧客数であると考えることができます。
ユニークユーザーの分類
ユニークユーザー数は、単に確認するのみでなく、分類することも大切です。同じユニークユーザーであってもWebサイトのトップページだけを見て離脱した人と、すべてのページを閲覧した人、あるいはメルマガに登録するといったアクションを起こした人では、その関心は大きく異なります。
そこで、ユニークユーザーをカウントするだけで満足するのではなく、その行動履歴や関心度などで分類するようにしましょう。
ユニークユーザーの分析
分類したうえでユニークユーザーを使った分析も重要です。施策によるユニークユーザー数の増減や、行動の変化などを分析することによって、より正確に効果を測定することが可能となります。
ユニークユーザーの使い方
ビジネスシーンではユニークユーザーという言葉を実際に使用するケースも多いでしょう。そこで、最後に正しい使い方についてご紹介しましょう。
ユニークユーザーを使った例文
まずはユニークユーザーを使った例文をご紹介します。
広告を打ってからWebサイトのユニークユーザーが増加した
ユニークユーザーを増やす方法を考えてください
PVの増加に対してユニークユーザーは増えていない
ユニークユーザーの誤解や誤用
先ほどもご紹介しましたが、ユニークユーザーはPVやセッションなどと混同され、誤用されてしまうケースもあるのでそれぞれの違いをしっかりと頭に入れておくようにしましょう。
マーケティング用語の使い分け
マーケティング用語にはさまざまなものがあり、それぞれ異なった意味を持っています。ユニークユーザーは特にWebサイトなどの効果測定に使われる言葉なので、あくまで「訪れた人」であることを正しく認識して使いわけることが大切です。
ユニークユーザーの意味を正しく理解して使いこなそう
Webマーケティングの世界では日常的に使用されるユニークユーザーという言葉。頻出用語だけに、意味を間違えて理解しているとビジネス上のコミュニケーションに齟齬をきたす可能性があります。また、せっかく得たデータを読み間違えてしまうことにもつながります。
これらのよく耳にするマーケティング用語は、その意味を正しく理解したうえで使いこなすことが大切です。