俳優の神尾楓珠が主演を務める、映画『彼女が好きなものは』(2021年秋公開)の追加出演者が24日、明らかになった。
同作は小説家・浅原ナオトの『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』(角川文庫刊)の実写映画化作。ゲイであることを隠しながら生活する男子高校生・安藤純(神尾)と、BL好きを隠しているクラスメイトの女子・三浦紗枝(山田杏奈)との恋愛を通じ、世間にはびこる“ふつう”という価値観とのギャップに向き合う男女の姿を描く。2019年4月にはNHKで『腐女子、うっかりゲイに告る。』のタイトルでドラマ化もされ、大きな反響を呼んだ。
主人公・純の恋人、佐々木誠役には今井翼が決定。誠は結婚をして家庭を持ちながらも、ゲイであることを隠して生きている男性で、自分の性的指向やアイデンティティに悩む純にかつての自分を重ねるように、優しく見守り寄り添う。
純がSNS上でのみ繋がっている友人・ファーレンハイト役には磯村勇斗。ゲイであることを明かしているファーレンハイトは純にとって唯一心の内を打ち明けられる存在で、2人の間にはかけがえのない絆が芽生えていきます。
さらに紗枝のBL好き仲間で腐女子の先輩・佐倉奈緒役を三浦透子、奈緒の彼氏の近藤隼人役を渡辺大知が演じる。高校ではBL好きを隠している紗枝にとって、奈緒との時間は唯一自分らしくいられる心地よい場所で、恋の相談もする間柄となる。
シングルマザーとして純を女手一つで育てる母親・安藤みづきを山口紗弥加が演じ、明るくさっぱりとした性格で純とも良好な親子関係を築いているが、純は母親に心配をかけまいとゲイであることだけはひた隠しにしているため、悩みには気づけていない……という役どころとなる。
今井翼 コメント
今回は、妻子を持ちながら同性を愛する役を演じさせていただきました。
現場では、神尾くん演じる純を優しく包み込む気持ちを持って挑みました。
思春期に抱える悩みはとても繊細で、自分の現在地に不安を抱えたことは、誰しもが経験したと思います。
今作は、それらを透き通るように美しく描いた作品です。
様々なことが社会に認知される時代を迎える中、より「自分らしく生きる」ことの意味を世代問わず、感じていただきたいです。
(c)2021「彼女が好きなものは」製作委員会