女優の松本まりかがこのほど、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『最高のオバハン 中島ハルコ』(毎週土曜23:40~)のクランクアップを迎えた。最終回は、29日に放送される。

  • 松本まりか=東海テレビ提供

松本のクランクアップは愛知県額田郡幸田町でのロケ先。早撮りで昨年末に撮影が進められていた今作。松本のロケ最終日がドラマ自体のオールアップとも重なり、現場にはその瞬間を待ち構えるそわそわとした空気があった。

一足早くクランクアップを迎えた大地真央の代わりに座長代理として現場を引っ張り続けた松本が最後のセリフを言い終わると、スタッフの「松本まりかさん、オールアップです」の声と共に盛大な歓声が沸き起こる。

監督から労いの言葉と共に花束を渡されると、松本は「わー!」と一度は歓喜の声を上げたものの、「どうしよう、こんなはずじゃなかったのに」と後ろを向いて涙を拭った。30秒ほど言葉にならず涙をこらえる松本。そしてその様子をじっと見守るスタッフたち。一息つき、ついに松本が現場への感謝を語り始めた。

「皆様、本当にお疲れ様でした。正直、すっっっごい楽しかったです。本当に個人的なことなんですけど…今回、体力的には極限の状態でこのドラマをやらせていただいていて、本当にもう無理なんじゃないかって思うこともあったんです。でも、この現場がすごく楽しくて、(心が)折れるってことがなかったのは、ここのスタッフさんとの時間がすごく楽しくて心地よかったからだなって本当に思います。クランクインのときに『このドラマで今の世界の情勢を少しでも明るくしたい』とプロデューサーからお手紙をいただいて、そういう気持ちでクランクインを迎えたんですけど、実はそのとき私は満身創痍の状態で。でも今このドラマを通して自分の心自体が変わっているというのを体感できていて、体は疲れているのに心はすごく楽しい! この作品と現場の空気に知らないうちに変えてもらっていたんだと感じました。実はこの作品の前、笑えなくなっていた時期があったんですけど、笑えるようになったんです。このドラマを見てくれた方が私と同じように、気分が沈んでいても『何か笑えている!』ってなるような、そんなパワーがこの作品になるんじゃないかと思います。私自身が誰よりもそれを実感しています! 皆様と一緒にできて本当に楽しかったです。ありがとうございました!」

松本が涙ながらにその思いを語り終えると、約2か月ほぼ毎日現場を共にしたスタッフたちから大きな拍手が沸き起こり、松本はとびきりの笑顔でその拍手に応えていた。