フジテレビ系オムニバスドラマ『世にも奇妙な物語’21夏の特別編』が、6月26日(21:00~23:10)に放送されることが決定。女優の上白石萌歌が、初出演で主演を務める。
上白石が出演するストーリーは「デジャヴ」。主人公の南野ひかり(上白石)は、父・正隆(鶴見辰吾)、母・凛子(亜呂奈)と暮らす、ごく普通の大学生だが、最近“デジャヴなのか?”と感じる体験をすることが頻繁に起こるようになった。そしてその体験の後には必ず激しい頭痛が起こる。ひかりの誕生日の朝、覆面姿の男性が部屋に忍び込むのを見たひかりは、事件に巻き込まれてしまう…。
コメントは、以下の通り。
■上白石萌歌
――今回のお話がきた時の感想。
以前雑誌のインタビューで、「今後の夢は?」と聞かれた時に「『世にも奇妙な物語』に出演することです」と答えたくらい、この作品に出演することは昔からの夢で、幼い頃からの憧れでしたので、素直にうれしかったです。小学校の頃から家族で見ていましたし、当時学校でも『世にも奇妙な物語』は話題になっていて、放送の後は友達みんなで盛り上がっていたドラマでした。
――台本を読んでの感想。
正直、一度読んだだけではよくわからなかったです。同じことが何度も繰り返されたりすごく複雑で、3、4回読んでやっと理解できました。誰がいい人で、誰が悪い人なのかわからない状態の中で必死にもがく役なので、読んでいても疲労感がありましたし、撮影期間が短いということもあり、これをどのように映像化するんだろう?とも感じました。
――実際に演じられてみての感想。
毎日毎日汗だくで、声も極限までだして、すごく全身を使って自分のすべてを消耗していくような撮影でした。デジャヴが繰り返されていることは、演じている時点では想像するしかないので、一生懸命想像しながら演じました。とにかくよく走り、よく叫び、肉体的にも精神的にもとてもいい疲労感がありましたので、ひかりが必死にもがき苦しむ姿が、皆さんに伝わればいいなと思って、毎カット全力で取り組みました。現場では共演者の皆さんのおかげで、無理なくおびえることができて、大声も自然に張りあげることができたので、すごく感謝しています。
――ご自身ではこのように、現代では説明できないような体験はありますか?
デジャヴは、私もよく経験したことがあります。たとえば1回もご一緒したことのない共演者の方や撮影スタッフさんのことを「以前、ご一緒したことがあるんじゃないか?」と思ったり、日々のふとした瞬間・・・家でご飯を食べている時に、「この雰囲気、見覚えがあるな」という、ちょっと説明しがたい不思議な経験はしたことがあります。デジャヴは、比較的経験されたことのある方もいるのではないかと思います。実は、私は結構落とし物をすることが多くて、財布や鍵とか、貴重品はほぼ全部落としたことがあるんですけれど、不思議と全部それが戻ってくるんです。説明のできない、特殊な能力を持っているかもしれませんね(笑)。そういう自分の体験からも、『世にも奇妙な物語』のような現象は、信じています。日常でも不思議なことはたくさんあるので、人ごとではないと思いますし、物語の現象だけにとどまらない気がしています。
――視聴者の皆様へのメッセージ。
決して誰もがハッピーになれるような物語ではないかもしれませんが、このような日常にあふれる不思議な体験や、皆さんの身にも起こりうるようなことをこのドラマでは具現化しているので、是非一緒に奇妙な体験をしていただけたらと思います。
■編成企画・渡辺恒也氏
初めてのことなのに、前にも経験したことがあるような気がする・・・。“デジャヴ(既視感)”と呼ばれるこの現象は、今までにもさまざまなフィクション作品の題材として取り上げられてきましたが、今作は主人公が体験するデジャヴを入口として、より深く、より奇妙な多層世界に巻き込まれていくというお話です。“意識や記憶といった人間の根源的な要素を描いた、本格的なSFに挑戦したい”という思いで企画しました。主人公・ひかり役を演じるのは、個人的には『教場』シリーズでもご一緒した上白石萌歌さん。難しい世界観をすぐに理解し、作品の根底にある“家族愛”や“勇気”というテーマを自分の中に落とし込んで、間違いのないお芝居で表現していただきました。少し複雑なお話ですが、サスペンスや謎解きの要素も含めたエンターテインメント性の高い一篇(いっぺん)になっていますので、是非リアルタイムで考察しながらお楽しみください!
(C)フジテレビ