あなたの周りに、いつも誰かをバカにしていたり素直に感謝や謝罪ができなかったりする「傲慢」な人はいませんか? 傲慢な人がそばにいるとストレスの元になってしまい、疲れてしまうでしょう。
本記事では、「傲慢」というワードについて説明したのち、傲慢な人との適切な付き合い方を紹介します。傲慢な人に振り回されず、自分のために時間や脳みそを使いましょう。また、人は知らない間に傲慢になっていることも少なくありません。これを機に、自分が傲慢な人になっていないか見直してみてください。
「傲慢」とは
傲慢の読み方は「ごうまん」であり、ネガティブな意味合いとして使われる言葉です。人をバカにするような態度や、礼儀のなっていない様子を表し、偉そうな人のことを意味しています。「態度」や「人」といった人の性質を表すような言葉と一緒に使われることが多いです。
キリスト教の「七つの大罪」という概念に、傲慢であることが入っており、傲慢は人間の罪だとして昔から扱われてきました。今も昔も傲慢であることは良くないことだと考えられているのは変わっていないようです。
「傲慢不遜」とは?
傲慢というワードを使った四字熟語「傲慢不遜」は、偉そうに人を見下すことを表現する言葉で、傲慢という言葉の意味と似ています。無礼な態度や驕(おご)り高ぶっている様子を意味します。
「傲慢」の英語表現は?
傲慢を直接的な意味で使いたいのであれば、「arrogance」というワードが適切でしょう。日本語と入れ替えても意味に変わりがありません。
「brazen」は、厚かましいという意味をもち、図々しい態度や上から目線の人を表現することができます。
また、「chesty」は横柄な、偉そうなといった意味で、傲慢であることのニュアンスが伝わってきます。しかし「chesty」は胸が大きい意味も持つ言葉なので、使う際にはきちんとした意味で伝わるように注意しましょう。
「傲慢」の類語
「傲慢」と同じ意味で使われる類語を紹介します。傲慢同様、類語もマイナスなイメージで使われることが多いので、適切な使い方を知っておきましょう。
横柄
「横柄」は、ひどくいばっていて人を小ばかにしたような態度を取ることを意味しています。無礼だったり遠慮がなかったりすることも表現できるので、傲慢と同じような使い方をされる類語です。
高飛車
「高飛車」は、高圧的な様子や態度を意味します。由来となるのは将棋の戦術で、飛車を自陣の前方に配置し、相手の駒を前進しにくくさせます。この様子から慣用句のように使われるようになりました。上から目線の人や自信満々な様子を表現することもあります。
驕りをもつ
「驕(おご)り」とは自分の才能や地位を誇らしく思い込み調子に乗ることを意味しており、「驕りをもつ」というと、身の程知らず、自分のことを過信しすぎているということを表現しています。驕りは「慢心」という言葉と置き換えることも可能です。
「傲慢」の対義語
傲慢とは反対に、よい意味でも使われる対義語を紹介していきます。
卑下
「卑下(ひげ)」は、へりくだった態度のことで自分のことを劣ったものとして捉えている様子を意味しています。一般的にはいいことを表現していますが、卑下がマウンティングに繋がる場合もあるので要注意です。
例えば、「私はポンコツだから。かわいくないから。」などと自分を下げ、相手に「そんなことないよ」と言ってもらうのを待つといった場面です。卑下した態度が嫌味になっていないか、よく考えてみましょう。
謙虚
「謙虚」は、素直に学ぶ姿勢を意味し、自分のことを過大評価しないという意味です。傲慢とは真逆の意味で使われ、よい意味で使われることが圧倒的に多い言葉です。
傲慢な人の特徴とは
ここからは傲慢な人の特徴を具体的に紹介していきます。下記の特徴に当てはまっていると、周りからは「傲慢な人だ」と思われているかもしれません。
自分が一番正しいと思っている
自分のことを過大評価しており、他人と比べて劣っているという状況が許せないプライドの高い人は、傲慢な人である傾向があります。自分が一番正しく、偉いと思っており、周りのことはお構いなしです。
人の意見を取り入れなかったり都合のいいことしか受け入れなかったりすることが多いでしょう。
周りの人を小ばかにする
自分のことが一番だと思い込んでいるので、自分以外の人を見下しています。他人に対して尊敬する気持ちがなく、小ばかにしていることから、自然と上から目線の発言が多くなってしまうのです。また、自分が特別だと捉えていることもあり、何でも許されると勘違いしている場合もあります。
感謝や謝罪ができない
人に何かをしてもらったときでも、素直に感謝の気持ちを表現できないのも特徴のひとつです。先述した通り、自分が特別だと捉えているので、「やってもらって当然」と思っています。しかし、人のために何かをしてあげたときには感謝を強要し、見返りを求めてくるかもしれません。
また、ミスをしたときに謝罪ができません。これも自分が特別だと考えている思考回路から、自分なら許されると思っているのです。素直にミスを認めなかったり、謝ったりしないといった態度は傲慢な人が取りがちな態度といえるでしょう。
ステータスにこだわる
傲慢な人ほど学歴や役職などのステータスにこだわる傾向があります。「〇〇大学を卒業している」「大手企業に就職している」という肩書きで人との優越をつけているので、ステータスが高いことに誇りをもっているのです。
確かに高い学歴や役職についていることは素晴らしいことですが、それを鼻にかけるような態度は好まれません。
傲慢な人との適切な付き合い方
傲慢な態度で接してくる人が身近にいるとそれだけでストレスが溜まります。自分の周りにいる傲慢な人とうまく付き合っていくために、おすすめの接し方についてまとめました。
褒めて聞き流す
傲慢だと感じる人は実は自信がなく、誰かに認めてもらいたいという気持ちの裏返しからそのような態度を取っているのかもしれません。傲慢な人の自尊心を満たしてあげて、マウントを取りたくなる気持ちを収めましょう。
自慢話のような内容の話が出たら、さりげなく褒めてあげて、無駄に反論しないことが重要です。本気で相手をしないように受け流す態度を身につけると、あなた自身も楽になることでしょう。
対抗しない
マウントを取られると、ついイライラし対抗するようなことを言いたくなることもあるでしょう。しかし、傲慢な人というのは相手の意見を受け入れようとしません。ここで対抗していてもお互い何も生まれず、ただストレスが溜まるだけになってしまうでしょう。
傲慢な態度で見下してくるような相手に対抗したくなっても、その場では言い返さず、結果で見返してやるくらいの気持ちでいることがおすすめです。
指摘しない
傲慢な人はプライドが高く、自分の考えや行動が正解だと信じ込んでいるので、間違いを指摘されると怒ってしまい面倒なことになりかねません。適度に相槌を打ちながら、間違いに気づいても気づかないふりをするのがいいでしょう。ただ、話を聞いていないと思われることもあるので、相槌や肯定の言葉は忘れないようにしてください。
二人きりにならないようにする
なるべく巻き込まれたくない、会話したくないと考えているのであれば、一対一で対峙する機会を減らすのが有効です。傲慢な人でも複数人を相手にするのは苦手な傾向があるので、なるべく二人きりにならないように努めましょう。居心地のいい人と生活するようにすれば、ストレスも少し軽くなるでしょう。
傲慢な人にはならないように自分を見直そう
人のことを見下したり、自分が一番だと驕り高ぶっていたりする人のことを「傲慢な人だ」と表現します。傲慢は基本的に悪い意味で使われるため、類義語もマイナスイメージのつくものが多いです。
仕事場やクライアント先に傲慢な人がいる場合は、この記事を参考に適切な対処法を身につけて接してみてください。