東京・神田に炭火焼きした魚をまるごとあますことなく使った超濃厚なスープが特長の「炭火焼濃厚中華そば 海富道」が2021年5月17日にオープン。開店に先立ち行われた試食会へ行ってきた。そこに待っていたのは、お店の熱い心意気と激ウマなラーメンだった!
"もったいない魚たち"を活かした濃厚中華そば
「炭火焼濃厚中華そば 海富道」は、JR神田駅北口より徒歩2分、東京メトロ銀座線の神田駅4番出口より徒歩1分、神田駅北口の交差点すぐ近く。“海富道”と書いて「しーふーどう」と読む看板が目印だ。新橋に昨年12月にオープンした「炭火焼濃厚中華そば 倫道」の“義兄弟店”なんだとか。運営するMUGENでは、コロナ禍による時短営業などにより飲食店による仕入れ数が減少したことで買い手が付かず廃棄されてしまう、“もったいない魚たち”を活かすべく、炭火焼きした魚の頭から尻尾まですべてをスープに使った濃厚中華そばを提供するため同店をオープン。美味しいラーメンの提供とフードロス解決の両立によるSDGsを掲げている。店名は、「海の富を余すことなく生かす道」というコンセプトに由来したもの。
店内はカウンターのみで14席。時節柄マスク姿ながらも活気のある厨房に、魚を焼く網が置いてあるところが他のラーメン店とちょっと違うところ。メニューは鯖(さば)鰯(いわし)鮭(しゃけ)海老(あまえび)烏賊(するめいか)の5種類が用意されており、スープはメニューごとに魚の頭から尻尾までをまるごと使用した炭火焼き特殊ペーストを特製だしと合わせている。
今回注文したのは、「海老(あまえび)」(単品850円/定食1,000円)の定食。定食にはごはん、海苔佃煮、味噌小胡瓜がついてくる。また、トッピングの刻み玉葱、炭焼ネギ、板海苔、チャーシューは、ラーメンの温度を高温に保つためにすべて別皿に盛られている。トレーにはラーメンを中心にそれぞれが綺麗に配置されていて、日本の食卓という感じだ。
カウンターに置かれたとたん、ラーメンから海老の香ばしさが漂ってきた。スープを飲むと海老の旨味がたっぷり。コクがあるけれど、とても澄んだ味がしているのが特長的で、素材が良く、丁寧に作られていることが伺えた。“魚介系”のラーメンはたくさんあるけれど、魚の美味しさそのものがラーメンになっているだけあって、最高に美味しい。特製のストレート麺もスープをしっかり持ち上げてくれて相性抜群。ごはんと一緒に食べるとたまらないので、定食にすることを推奨したい。
食べ終わってすぐに、次は鯖にしようか、烏賊もいいな、とリピートを考えてしまったぐらい、後を引く味だった。今後は期間限定メニューの提供も予定しているという。フードロスでこんなに美味しい魚が廃棄されてしまうのは、本当にもったいない。「炭火焼濃厚中華そば 海富道」で美味しくラーメンを食べて、フードロスについて知るきっかけにしてみては。
●information
「炭火焼濃厚中華そば 海富道」
東京都千代田区神田 鍛冶町3丁目3番2号 床屋3ビル
営業時間:月~土11:00~23:00
休:日曜日