総務省は5月18日、「家計調査報告(貯蓄・負債編) 2020年平均結果の概要(2人以上の世帯)」を発表した。
1世帯当たりの貯蓄、2年連続増加
1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)は前年比2.1%(36万円)増の1,791万円となり、2年連続の増加。中央値は1,061万円(前年1,033万円)だった。また、年間収入は同0.8%(5万円)増の634万円、貯蓄年収比は同3.5ポイント増の282.5%となった。
勤労者世帯についてみると、貯蓄現在高(平均値)は同0.1%増の1,378万円、中央値は826万円(前年801万円)で、平均値、中央値ともに2人以上の世帯全体より低かった。また、年間収入は同0.5%(4万円)増の740万円、貯蓄年収比は同0.8ポイント減の186.2%となった。
2人以上の世帯について貯蓄現在高階級別の世帯分布をみると、約3分の2にあたる67.2%の世帯が平均値1,791万円を下回り、「貯蓄現在高の低い階級に偏った分布となっている」(同省)。
貯蓄現在高の内訳は、「定期性預貯金」が607万円(構成比33.9%)で最多。次いで「通貨性預貯金」が556万円(同31.0%)、「生命保険など」が357万円(同19.9%)、「有価証券」が240万円(同13.4%)、「金融機関外」が31万円(同1.7%)と続いた。このうち「通貨性預貯金」は12年連続で増加した一方、「定額制預貯金」は6年連続で減少した。
1世帯当たり負債現在高(平均値)は同0.4%(2万円)増の572万円と、5年連続の増加。負債年収比は同0.4ポイント減の90.2%、負債保有世帯の割合は同0.8ポイント減の38.5%となった。