俳優の窪田正孝が主演するフジテレビ系ドラマ『ラジエーションハウス ~放射線科の診断レポート~』の続編が、10月から連ドラとして放送されることが19日、明らかになった。『ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~』として、毎週月曜(21:00~)に放送される。

  • (左から)和久井映見、浅野和之、浜野謙太、鈴木伸之、広瀬アリス、窪田正孝、本田翼、丸山智己、遠藤憲一、矢野聖人、山口紗弥加=フジテレビ提供

原作は『グランドジャンプ』(集英社)で連載中の同名コミック。医学界の従来のルールや型にはまらない掟破りとも言える方法で病の原因を探り、レントゲンやCT(コンピューター断層診断)で“視えない病”を診つけ出す、“縁の下のヒーロー”とも称される、診断放射線技師たちの活躍を描く同ドラマは、19年4月期放送のシーズン1最終話で個人全体視聴率8.3%(世帯13.8%)、特別編では個人全体8.8%(世帯15.6%)の高数字をマークした(ビデオリサーチ調べ・関東地区)。

主人公の天才放射線技師・五十嵐唯織を演じる窪田は、朝ドラ『エール』(NHK)の主演後、ドラマ初出演。地上波連ドラの主演は、今作で7年連続となる。

また、本田翼、広瀬アリス、浜野謙太、丸山智己、矢野聖人、山口紗弥加、遠藤憲一、鈴木伸之、浅野和之、和久井映見ら共演陣、脚本の大北はるか氏、演出の鈴木雅之氏らの続投も決まった。

窪田、草ヶ谷大輔プロデューサーのコメント、『ラジエーションハウスII』第1話のあらすじは、以下の通り。

■窪田正孝
――『ラジエーションハウス』シーズン2の放送が決まった時の思いをお聞かせください。
前作から約2年経って、またあのにぎやかな仲間たちに会えるのが楽しみでなりませんでした。

――高視聴率を獲得したシーズン1の撮影や放送の反響等を振り返っていかがですか?
みんなで一丸となって作り上げた“ラジハ”を、たくさんの人に見てもらえたことはうれしいですし、作品も報われたと思います。

――改めて、五十嵐唯織という役柄についての印象や思いをお聞かせください。
医学に関しては経験も知識も豊富なのに、それ以外のことに関してはなかなかのポンコツです。唯織のすべての機動力は、杏を支えたい気持ちからきています。彼の患者への思い、病気を見つける執念はすさまじいものだと感じています。

――シーズン2の台本を読んだ感想・印象はいかがでしたか?
新しい仲間も増えて、またラジエーションハウスが再始動し始めるようにワクワクしました。いい意味でみんな変わっていないし、それで挑戦する制作側の勇気も感じました。そして、また再びページをめくるたび、専門用語の長セリフがないかヒヤヒヤもしました。

――絶賛撮影中の“チームラジハ”の雰囲気はいかがですか?
相変わらずみんながそろうとずっとおしゃべりが止まりません。鈴木雅之監督が“ラジハ”で1番大事にしているチーム感は2年経っても薄れることなく、むしろさらに強まっていると感じました。

――『ラジエーションハウスII』の放送を楽しみにしている視聴者の皆さんへのメッセージ。
病院を陰で支える放射線技師たちに光を当てた今作。彼らの働きがたくさんの患者さんを救い、見てくださる方々に元気を与えてくれると思います。新メンバーも加わってパワーアップした“ラジハ”を最後まで楽しんでもらえたらうれしいです。

■草ヶ谷大輔プロデューサー
2年前、このドラマは「“縁の下のヒーロー”たちの物語」と紹介されました。あまたある医療ドラマとは一線を画すこのドラマの“放射線技師”たちは、“外科医”や“救命救急医”よりも「命」から遠く、“看護師”よりも「患者」から遠い存在でした。それでも、こうしてシーズン2を迎えることができたのは、決して華やかとは言えない“縁の下の力持ち”のチームワーク、そして人間ドラマが、多くの視聴者の方々に共感していただけたからだと考えております。また何より、その“縁の下の力持ち”を個性豊か、かつ魅力的に演じてくださるキャストの皆さんによって、このドラマは支えられていると強く感じています。主演の窪田正孝さんをはじめ、この2年間でドラマや映画など、それぞれ他の現場でご活躍されたキャストの皆さんが、一回りも二回りもパワーアップして “ラジハ”に帰ってきてくれました。シーズン1からの思いそのままに、新しく始まる“目には見えない体の中を写し出す病の写真家たちの物語”に是非ご期待ください。

■『ラジエーションハウスII』第1話あらすじ
ピレス教授から、人工知能を使った読影補助ソフトの開発プロジェクトに誘われた唯織(窪田)は、渡米を決意し、仲間たちに別れを告げた。杏(本田)は、そんな唯織に「あなたが手出しできないくらい優秀な放射線科医になってみせます。だから…必ず戻ってきてください」と約束する―。

その約束から2年後―。プロジェクトが一段落した唯織は、日本に帰国し、甘春総合病院への復帰を望んでいた。だが、甘春総合病院は、院長だった大森渚(和久井映見)の後を引き継いだ新院長の灰島将人が病院の合理化を実施。「放射線科医はいらない」と言い出し、読影はすべて外部の「遠隔画像診断センター」に委託してしまう。それに伴い、ラジエーションハウスも規模が縮小され、黒羽たまき(山口紗弥加)、軒下吾郎(浜野謙太)、威能圭(丸山智己)、悠木倫(矢野聖人)は、甘春総合病院を辞め、それぞれ別の病院などに転職していた。

そんなある日、ヴァイオリニストの宝生真凛がリサイタル中に倒れるという事態が起きる。客席にいた灰島は、彼女を甘春総合病院へ救急搬送することに…。

一方、裕乃は、最近様子がおかしかった小野寺が認知症予備軍と診断されたことを知り、たまきや軒下らに助けを求める。小野寺が今まで通りに仕事を続けていくためには周りのサポートが必要、と考えたからの行動だった。しかし、たまきたちの反応は冷たく…。同じ頃、唯織は、杏の父親でもある前々院長の甘春正一(佐戸井けん太)を訪ねていた。そこで唯織は、杏がすでに甘春総合病院にいないことを知る。

そんな折、仕事を終えて帰路についた杏は、妊娠中の森迫由美(森矢カンナ)が腹痛に襲われ苦しそうにしているところに遭遇する。由美は、かつて唯織たちがその命を救った世界的な写真家・菊島亨(イッセー尾形)の娘だった。そこに唯織が現れ…。