オリジネーターは5月13日、「日本で働く外国人社員の就労環境と転職」に関する調査結果を発表した。調査は2021年3月、外国人留学生就職情報サイト「リュウカツ」登録者のうち、日本で働いている(または働いたことがある)男女外国人社員129人を対象にインターネットで日本語と英語で行われた。
回答者の出身地域は「東アジア(中国、韓国、台湾、中国香港、モンゴル、その他)」(62.0%)、「東南アジア(インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、その他)」(24.0%)、「南アジア(インド、ネパール、スリランカ、バングラデシュ、パキスタン、その他)」(7.0%)、「ヨーロッパ・ロシア(イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、ロシア、北欧、その他)」(4.7%)、「北アメリカ・南アメリア(アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、その他)」(2.3%)となっている。
調査結果は以下の通り。まず、「日本で働いてみて、良かったことは?」と聞くと、「雇用が安定している」(49.6%)、「やりたい仕事ができて、やりがいを感じる」(28.7%)、「給与水準が高い」(24.0%)、「研修・育成制度が整っている」(22.5%)、「大学・大学院で学んだ専門性、前職での経験などが生かせる」(19.4%)、「将来、母国に帰ってキャリアが生かせる」(17.8%)、「日本語力に関わらず、専門性があれば仕事を任せてくれる」(16.3%)、「技術力が高い」(12.4%)、「その他」(2.3%)となった。
そして、「日本で働いてみて、不満に思ったこと・がっかりしたことは?」と尋ねると、「給与水準が高くない」(31.8%)、「日本語ネイティブでないことへの配慮が不足(早口や難しい言葉を使われる)」(29.5%)、「求められている役割や仕事内容が明確でない」「人事評価の基準が明確でなく、外国人だと昇給・昇進できない」(28.7%)、「残業が多い」(24.0%)、「やりたい仕事に関われない」(21.7%)、「有給休暇が取りにくい」(17.8%)、「社風が合わない」(15.5%)、「大学・大学院で学んだ専門戦、前職での経験などが生かせない」「転勤の可能性がある」「尊敬できる、刺激を受ける上司・先輩・同僚がいない」(10.1%)、「技術力が高くない」(9.3%)、「宗教や食文化などの異文化を理解してくれない」(7.8%)、「雇用が安定していない」(5.4%)、「その他」(6.2%)だった。
また、「現在、転職を考えていますか?」と尋ねると、「転職を考えている」(55.8%)、「転職は考えていない」(44.2%)という結果に。
さらに、転職を考えている回答者に「その理由」を聞いたところ、「より成長できる環境を求めて」(63.9%)、「給与を上げるため」(52.8%)、「グローバルな仕事に就くため」(47.2%)、「別の会社も経験し、自分のスキル・キャリアを広げたい」(45.8%)、「人間関係が良い職場を求めて」(33.3%)、「企業の将来性に不安を感じる」(26.4%)、「自分の専門性を生かすため」(25.0%)、「残業・休日出勤がない職場を求めて」(18.1%)、「早く昇進するため」(15.3%)、「その他」(1.4%)となっている。
続けて、「今後、日本でどのくらい働きたいですか?」と聞くと、「1~3年」(14.7%)、「3~5年」「5~10年」(18.6%)、「10年以上」(5.4%)、「できるだけ長く」(41.1%)、「その他」(1.6%)だった。